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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻13号

1986年12月発行

臨時増刊特集 図解 診療基本手技

Ⅲ 救急手技 A 救急蘇生法

33.除細動

著者: 高尾信廣1

所属機関: 1心臓血管研究所附属病院・循環器内科

ページ範囲:P.2315 - P.2317

文献概要

 ここでは電気的除細動法を中心に述べる.心臓に強い電流を短時間流すと,心臓全体が同時に脱分極を起こし収縮する.そしてこれにより再分極の位相がそろい,正常の興奮生成および伝導が開始される.特にリエントリー機序により生じる不整脈に対して電気的除細動は有効である.除細動という訳語にはdefibrillationとcardioversionの両方の意味があり,心室細動(Vf)に対してはdefibrillationが,それ以外の不整脈に対してはcardioversionが使用される.その相違は通電時期がQRS complexと同期(通常R波同期)しているか否かにより区別され,cardioversionは同期しており,通電時期が受攻期vulnerable phaseにかからないようになっている(図1).適応と禁忌を表1に掲げる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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