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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻13号

1986年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 図解 診療基本手技 Ⅳ 診療手技 B 消化器検査法

61.小腸造影法(二重造影法)

著者: 小林茂雄1

所属機関: 1帝京大学附属市原病院・放射線科

ページ範囲:P.2426 - P.2429

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 胃や大腸のX線検査は二重造影法が中心であるが,小腸のX線検査は,つい最近まで経口検査しか行われていなかった.造影剤を,ゾンデから小腸へ直接注入する方法は,古くから発表されていたがあまり活用されていなかった.経口検査では,小腸の微細な変化の描出ができなかった.したがって診断学も,病変の間接所見の記述が主であった.最近になり,SellinkやHerlingerらにより,水またはメチルセルロース溶液を追加注入する方法(いわゆる薄層法)が発表され,小腸の検査法も様変わりしてきた.当然,小腸のX線診断学も変わっていかなくてはならないが,欧米の診断学にはあまり大きな変化はみられなかった.
 一方,本邦では,筆者らおよび中村らによって空気を用いた方法(いわゆる二重造影法)が発表され,診断学が急速に変化した.これは,空気による二重造影像が,微細診断に適していたからである.八尾,司,牛尾らによって,小腸病変の詳細な記載がなされ,完全に欧米を追い越したといってよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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