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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻13号

1986年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 図解 診療基本手技 Ⅳ 診療手技 D 外来検査法

79.便潜血反応

著者: 伊藤機一1 日野原茂雄2

所属機関: 1東海大学医学部・臨床病理 2東海大学医学部健診センター

ページ範囲:P.2486 - P.2489

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 便潜血反応は消化器系癌・潰瘍のスクリーニング検査として古くから多用されているが,偽陽性がきわめて多いことから,その陽性所見は軽視されがちであった.そのため精検さえ行えば簡単に検出される消化器系癌は見逃され,自覚症状が著しくなって初めて精検を受け,診断される事例が多かった.潜血反応偽陽性の最大原因はヒト血液以外の物質にも反応する点にあり,そのため面倒な潜血反応食の摂取も必要であった.ところが最近,これらの欠点を一掃するかのごとく,ヒトのヘモグロビン(Hb)のみを検出する免疫学的測定法が相次いで開発され,わが国での大腸癌例の増加という疾病構造の変化も相まって,便潜血反応の有用性は飛躍的に高まってきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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