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今月の主題 止血機構とその異常 出血性疾患の臨床;病態とその診断
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)
著者: 久住静代1 高松弓子1 岩戸康治1 藤村欣吾1 蔵本淳1
所属機関: 1広島大学原爆放射能医学研究所・内科
ページ範囲:P.250 - P.251
文献購入ページに移動血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic throm-bocytopenic purpura;TTP)は,1924年Mosch-covitzにより最初に報告された症候群で,臨床的には溶血性貧血,血小板減少症,神経症状の3主徴あるいはさらに発熱,腎障害を加えて5主徴を認める.一方,病巣部の組織学的所見として,エオジン好性,PAS染色陽性の硝子様物質が,心,脳,腎を主体とした広範な組織の細動脈に沈着するのを病理学的特徴1)とし,本邦でもすでに100例近く報告されている.
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