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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻2号

1986年02月発行

文献概要

今月の主題 止血機構とその異常 治療の進歩

外科手術における止血管理—肝切除術

著者: 左近賢人1 上林純一1 姜重煕1 門田守人1 岡村純1 森武貞1

所属機関: 1大阪大学医学部・第2外科

ページ範囲:P.288 - P.291

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 多くの凝固線溶系因子とインヒビターが肝で生成されている(図1).それゆえ,肝障害時には止血機能に異常が認められる.わが国の肝切除症例の大半は肝細胞癌であり,慢性肝炎,肝硬変を合併していることが多く,肝切除後に肝機能の悪化,あるいは肝不全へと移行し止血機能異常を呈することがしばしば見られる.また術前肝機能に異常が認められなくても,肝切除症例では他臓器手術と異なり,術中,術後に大量の異常出血をきたすことがあり,出血性素因の凝いがある症例(suspected potential bleeder)として対処する必要がある(表1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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