文献詳細
今月の主題 アルコール障害
アルコール依存症
文献概要
アルコール精神病の記載は,Meyer E(1903)に始まるらしいが,正式にはいつから用いられるに至ったか分からない.中毒性精神病(Intoxikationspsychose)の記載はより古くからあるが,その概念は必ずしも明確ではない.特に急性精神病と慢性精神病の区別と,その両者のいずれをアルコール精神病の概念の中に取り込むかについては見解が分かれ,後者のみを取り上げるものと前者も含む場合とに分かれていた.しかし,大部分はいわゆる慢性アルコール中毒(アルコール依存度)の基盤の上に生じる精神病状態をアルコール精神病とする立場のものが多かった.なお,アルコール精神病の概念の歴史的変遷については,筆者の総説1)を参照されたい.
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