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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻3号

1986年03月発行

文献概要

今月の主題 アルコール障害 臓器障害の成り立ち—なぜ起こるのか

循環器障害—アルコール性心疾患を中心にして

著者: 小川剛1 野口祐一1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系・内科

ページ範囲:P.428 - P.429

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 慢性アルコール中毒が臨床的に心機能低下をもたらすことは多数の研究者により報告されている.アルコールによる心疾患について1979年New York HeartAssociationは,「慢性アルコール中毒の経過中に不整脈,心拡大,あるいは心不全が出現するが,他に心疾患の原因を認めず,禁酒により症状が消失するもの」と定義した.さらに近年アルコールと高血圧,虚血性心疾患ならびに脂質代謝との関係についても注目されている.一方,アルコールによる心疾患の発現機序はいまだ明らかではないが,エタノール自身あるいはその代謝産物が重要な役割を果たすとの報告がある.
  ここではアルコールの心・血管系に及ぼす影響について,特にアルコール性心疾患の発現機序,ならびに臨床所見の特徴を中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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