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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻3号

1986年03月発行

今月の主題 アルコール障害

臓器障害の成り立ち—なぜ起こるのか

脳・神経障害(筋肉を含む)

著者: 駒ケ嶺正純1

所属機関: 1駒ケ嶺病院

ページ範囲:P.434 - P.435

文献概要

 脳・神経の領域では「アルコール性」という表現は,きわめて臨床的な意味で用いられてきており,注意が必要である.とくに,慢性のアルコール摂取が基礎にある場合には,その原因として,
 ①アルコールまたはその代謝物による直接の障害
 ②ビタミン類その他の栄養素の欠乏
 ③重症アルコール性肝障害の影響
 を考慮しなければならない.「アルコール性」という言葉が,「原因は明らかでないが,アルコール依存症の患者に頻度が多く,他ではあまり見られない特殊な病態を有する」という意味で使用されることも多い.
 また,一般にアルコール依存症の患者は,総摂取カロリーは保たれているが,食事が偏ることにより,症状はなくとも,同時に何種類かのビタミン類の低下状態にあることが多い1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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