icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina23巻3号

1986年03月発行

文献概要

今月の主題 アルコール障害 アルコール救急医療

アルコール離脱症状群

著者: 小杉好弘1

所属機関: 1小杉クリニック

ページ範囲:P.452 - P.454

文献購入ページに移動
 アルコール依存症者にあって,なんらかの理由による飲酒の中断や減量により,血中アルコール濃度の低下に伴って生ずる中枢神経系全体の過剰興奮状態をアルコール離脱症状群と称する.このアルコール離脱症状群は,Victor & Adams1)によって1953年に麻薬やバルビツレート依存の離脱症状群と類似のものとして,最初に記載された.特殊な例としては,女性のアルコール依存症者から生まれた新生児で,その発現をみたという報告2)がある.
 Victorらは,多数の振戦せん妄例の臨床的観察から,アルコール離脱症状群を経時的にみて,離脱後早期に出現する小離脱症状群と,その後に出現する大離脱症状群とに区分した(図1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?