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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻4号

1986年04月発行

文献概要

今月の主題 消化器薬の使い方 消化性潰瘍

H2-blockerの臨床薬理学

著者: 石崎高志1

所属機関: 1国立病院医療センター・臨床研究部臨床薬理室

ページ範囲:P.560 - P.565

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 H2-blockerの開発は,histamineのimidazole環を化学構造的に変換することにより開発された.当初,約200の化合物が詳細に検討されたが,histamine受容体を比較的特異に阻害するものとしてburinamideが開発された.その後metiamideが開発されたが,これら2つの薬剤は副作用などのために臨床応用の機会を与えられないまま,cimetidineの開発が進められた.これら当初のH2-blockerはその化学構造式の中にimidazole環を有していたが,furan化合物としてranitidineが開発されるに至り,imidazole化合物であることがH2受容体遮断作用を有するための必須条件ではないことが明らかにされた.さらに近年では,thiazole化合物であるfamotidineの開発をみるに至り,現在もその他いくつかのH2-blockerの開発が急速に進んでいる.
 ここでは,現在臨床上使用されているcimetidine,ranitidine,famotidineに関するH2-blockerの臨床薬理学的知見に焦点を当ててまとめることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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