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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻4号

1986年04月発行

文献概要

今月の主題 消化器薬の使い方 消化性潰瘍

H2-blockerの問題点

著者: 川井啓市1

所属機関: 1京都府立医科大学・公衆衛生学

ページ範囲:P.566 - P.567

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 Blackらによって開発されたHistamine-2受容体拮抗剤(以下H2-blockerと略す)は胃酸分泌を壁細胞のhistamine受容体のレベルで抑制するものであり,新しい消化性潰瘍治療剤として確固たる位置づけをもつに至った.
 すなわち,単離壁細胞を用いてH2-リセプター,アセチルコリン・リセプター,ガストリン・リセプターの存在が証明され,酸分泌の機構が分子レベルで解明されるなど,H2-blockerの開発は消化管生理学の進歩に多大の貢献を果たしたのである.また1982年に本邦でも臨床的に応用されるようになると,自覚症の消失,潰瘍ニッシェの消失において,過去の薬剤と比較して著しい効果が証明され,手術例の激減と相俊って消化性潰瘍の治療方法が書きかえられてきたのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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