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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻4号

1986年04月発行

文献概要

今月の主題 消化器薬の使い方 食道疾患

逆流性食道炎の治療薬の使い方

著者: 関口利和1

所属機関: 1群馬大学医学部・第1内科

ページ範囲:P.582 - P.583

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逆流性食道炎の病態
 薬剤の使い方の前に,本疾患の病態を簡単に記述する.本疾患の直接原因は,胃液や胆汁などの消化液の食道内逆流による粘膜の損傷であるが,発症に関しては種々な要因が関与している.欧米では消化液のgas-troesophageal reflux(GER,胃食道逆流)によって発症することを重視し,GERに起因する食道疾患のみならず呼吸器疾患をも含めてgastroesophageal refluxdiseaseと呼んでいる.
 消化液のGERは,古くは機械的要因のみが関与していると考えられていた.この機械的要因として,①逆流防止弁(食道胃接合部)の機構不全と,②外因性加圧とがあるが,機械的要因が破綻している代表的な疾患としては食道裂孔ヘルニアであると主張されてきた.しかし,逆流性食道炎は食道裂孔ヘルニアが必要条件でなく,その他の疾患にも併発している.逆流性食道炎の関連疾患を表1にあげる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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