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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻5号

1986年05月発行

文献概要

今月の主題 水電解質と酸塩基平衡 酸塩基平衡の基礎と臨床—最近の話題

呼吸性アシドーシス,アルカローシスの病態生理

著者: 𠮷田稔1

所属機関: 1福岡大学医学部・第2内科

ページ範囲:P.796 - P.798

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 組織における物質代謝の結果,産生されたCO2は換気作用により,肺胞より大気中に放出され,動脈血CO2分圧,Paco2は正常域,35〜45mmHgに保たれる.したがって,肺胞換気量が急激に減少するようなことがあれば,Paco2は上昇してくる.このように呼吸が原因でCO2(炭酸H2CO3)が増加し,水素イオン濃度Hが増加した状態が呼吸性アシドーシスである.これに対し,血中のCO2(炭酸H2CO3)の減少した状態が呼吸性アルカローシスである1-3).その原因が呼吸性であれ,代謝性であれアシドーシスの結果pHが低下した状態が酸血症であり,逆にアルカローシスによりpHが上昇した状態がアルカリ血症である.このように呼吸性の酸・塩基調節は動脈血中のCO2分圧,pHとの関連において評価される.そこで,まず生体内でのCO2運搬の機序について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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