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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻5号

1986年05月発行

文献概要

今月の主題 水電解質と酸塩基平衡 酸塩基平衡の基礎と臨床—最近の話題

特殊な疾患;最近の話題—糖尿病性ケトアシドーシス

著者: 加藤哲夫1

所属機関: 1東京大学医学部・第4内科

ページ範囲:P.806 - P.807

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 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)は,血中にケトン体(KB)が蓄積して起こり,Anion Gap(AG)が増加するMetabolic Acidosisの代表的な例のひとつとして知られる.しかし,DKAをインスリン等で治療し,代謝状態を改善させ,増加したAGが正常化しても,AGが正常のMetabolic Acidosisを呈する症例が見られることがある.この原因については従来,DKAに伴う腎尿細管の酸排泄障害,HCO3-とCl-の細胞内外のdistributionの差などが考えられてきた.しかし,最近,尿中へのKBの喪失がその原因であるとの説が実証されつつある.本稿は,DKAの発生から治療までの経過を概観しながら,正常AGのMetabolic Acidosisが起きるメカニズムを解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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