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今月の主題 体液・電解質補正の実際 病態と輸液
成人脱水症の輸液
著者: 丸茂文昭1 梅谷直樹1
所属機関: 1北里大学医学部・内科
ページ範囲:P.976 - P.977
文献購入ページに移動脱水の成因
脱水dehydrationとは体内からの水分の喪失を言い,それが純枠な水の喪失であるのか,Naを伴った水分の喪失であるかを問わない.しかし,治療上そのいずれであるかによって治療内容に大きい差が生ずる.したがって,脱水の成因を明確にすることは治療上絶対的に必要である.
ヒトの如き陸棲動物は積極的に摂取しないかぎり水分が体内に入らないにも拘らず,1日800〜1,000mlの水分が不感蒸泄として体表より失われている.一方,1日1501にも及ぶ血液が糸球体で濾過され,その99%を尿細管により再吸収することにより,老廃物を捨てるというシステムを有している.このように,いつでも脱水になるような条件を持っているようなものである.ヒトは脱水に陥らないよう何重もの自動制御装置を有しているが,それに故障が生ずるか,制御能力を上まわる体液の喪失が起こると脱水は避けられない.
脱水dehydrationとは体内からの水分の喪失を言い,それが純枠な水の喪失であるのか,Naを伴った水分の喪失であるかを問わない.しかし,治療上そのいずれであるかによって治療内容に大きい差が生ずる.したがって,脱水の成因を明確にすることは治療上絶対的に必要である.
ヒトの如き陸棲動物は積極的に摂取しないかぎり水分が体内に入らないにも拘らず,1日800〜1,000mlの水分が不感蒸泄として体表より失われている.一方,1日1501にも及ぶ血液が糸球体で濾過され,その99%を尿細管により再吸収することにより,老廃物を捨てるというシステムを有している.このように,いつでも脱水になるような条件を持っているようなものである.ヒトは脱水に陥らないよう何重もの自動制御装置を有しているが,それに故障が生ずるか,制御能力を上まわる体液の喪失が起こると脱水は避けられない.
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