文献詳細
文献概要
今月の主題 体液・電解質補正の実際 病態と輸液
浮腫と輸液
著者: 折田義正1
所属機関: 1大阪大学医学部・第1内科
ページ範囲:P.987 - P.989
文献購入ページに移動輸液は浮腫のあるとき必要か
浮腫と輸液とのテーマは本来矛盾するもので,通常の観念に従えば浮腫のあるときの輸液は禁忌である.
しかし,浮腫のあるとき,生体内にはナトリウム,水が貯留しているが,一般に循環血漿量は減少している.筆者にも微少変化群によるネフローゼ症候群患者がステロイド離脱後急激な再跳が生じ,1日尿蛋白量50g以上に及んだ例で,全身浮腫とともに血管は全く虚脱,カットダウンも容易でなく,ショック状態となった経験がある.したがって,ある種の浮腫では輸液により循環血漿量を増加させる必要がある.
浮腫と輸液とのテーマは本来矛盾するもので,通常の観念に従えば浮腫のあるときの輸液は禁忌である.
しかし,浮腫のあるとき,生体内にはナトリウム,水が貯留しているが,一般に循環血漿量は減少している.筆者にも微少変化群によるネフローゼ症候群患者がステロイド離脱後急激な再跳が生じ,1日尿蛋白量50g以上に及んだ例で,全身浮腫とともに血管は全く虚脱,カットダウンも容易でなく,ショック状態となった経験がある.したがって,ある種の浮腫では輸液により循環血漿量を増加させる必要がある.
掲載誌情報