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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻7号

1986年07月発行

文献概要

今月の主題 呼吸器と免疫・アレルギー 免疫からみた呼吸器感染症

非定型抗酸菌症

著者: 久世文幸1

所属機関: 1京都大学結核胸部疾患研究所

ページ範囲:P.1141 - P.1143

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 結核菌以外の抗酸菌腫(非定型抗酸菌,AM)は現在多種類におよんでいるが,その病原性と本邦での現状を加味して作成したのが表である.感染症一般の現状に共通のことであるが、①日和見感染の増加と,②感染菌種の多様化がその特徴であり,抗酸菌感染症の領域もその例外ではない.
 1978年以前はM. intracellulareが原因菌として90%前後を占め,M. kansasiiが7%前後,その残りをM. scrofulaceum,M. fortuitum,M. cheloneiなどがそれぞれ少数例報告されていた.しかし最近数年間の動向として,M. kansasii感染症の急激な増加と,M. szulgai,あるいは従来非病原菌とされてきたM. nonchromogenicumなどによる感染症の報告が相次いでいる.大部分は,肺結核と類似した肺の慢性感染症である.病理所見も肺結核の病理と類似しており,発症機転についても結核に準じて理解しりいるのが現状である

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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