icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina23巻7号

1986年07月発行

今月の主題 呼吸器と免疫・アレルギー

免疫反応の関与が考えられる呼吸器疾患

膠原病に伴う肺病変

著者: 猪熊茂子1

所属機関: 1東京都立駒込病院・アレルギー膠原病科

ページ範囲:P.1199 - P.1203

文献概要

 膠原病は全身多臓器障害をきたす疾患で,重要臓器の侵襲が著しければ予後を危くする.臓器障害や死因には経年的に変化がみられ,たとえば昭和48〜57年の10年間のSLEの死因は,厚生省班会議によれば,腎不全は146例中13例9%にすぎず,肺性心ないし肺高血圧を含めた肺疾患が12例とほぼ同数に増加してきている.今後は,膠原病における心肺の障害はさらに大きな問題となっていくことと思われる.
 膠原病でみられる肺病変は,古くは胸膜炎,間質性肺炎が主に云々されてきたが,最近では肺血管の病変が注目されている.また,原発性の諸種肺病変と膠原病に合併したそれとの違い,同じ胸膜炎であっても各膠原病間で違いがあるかなどを含めて,発症機序などは未だ不明で,今後の課題が非常に多い分野と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら