medicina23巻7号

1986年07月発行

グラフ 内科医のための骨・関節のX線診断

（6）膠原病の骨・関節病変

著者： 水野富一¹

所属機関： ¹聖路加国際病院・放射線科

ページ範囲：P.1248 - P.1256

　関節病変のX線写真の読影には前にも述べたように，A：Alignment（関節の並び）　B：Bony mineralization（骨濃度）　C：Cartilagenaous space（関節腔）　D：Distribution（病変の分布）　S：Soft tissue（軟部組織）のチェックポイントがあり，これに従って順番に読影することが正しい診断に到着する近道である^1）．膠原病では関節に病変の出現するものが多く，他の関節疾患との鑑別のためにも骨関節の読影にはABCDSを念頭に置く必要がある．
　Forrester^1）による関節炎の鑑別診断のフローチャートを表1にあげる．本稿ではリウマチ型（Rheumatoid type）とリウマチ亜型（Rheumatoid variant）について述べ，次稿にその他の関節疾患につき述べる．