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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻8号

1986年08月発行

今月の主題 内科医のための小児診療のコツ

小児診療の特殊性

薬用量

著者: 山下直哉1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部・小児科

ページ範囲:P.1324 - P.1326

文献概要

 小児薬用量を決定する時に考慮すべき重要なことに成長発育がある.薬物の体内分布に影響がある細胞外液量,排泄に大きな働きがある腎糸球体濾過量などは体表面積にほぼ平行して増加するが,他の薬物の体内動態の因子,たとえば,消化管における吸収,蛋白結合,血漿esterase活性,肝の酵素活性,尿細管機能は生後数年(多くは2~3年)の内に大きな変化を遂げる.このため,体表面積や体重を成人と比較して,成人薬用量から小児薬用量を算出する方法では正確でないことが多い.特に新生児期には表1に揚げたような点で成人と大きな差がある.
 日常の診療で使用することが多い抗生物質を例にして小児薬用量について述べてみる.薬物は投与されると一度は血中に入り体内に分布される故,薬物の血中濃度の推移は体内動態を知る上で重要な指標の一つである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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