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雑誌目次

雑誌文献

medicina23巻9号

1986年09月発行

雑誌目次

今月の主題 狭心症—各種治療手段の適応

今月の主題・理解のための10題

ページ範囲:P.1566 - P.1568

狭心症へのアプローチ

狭心症の概念とその治療目標

著者: 泰江弘文 ,   堀尾豊 ,   奥村謙

ページ範囲:P.1476 - P.1477

狭心症の概念
 狭心症は心筋が一過性に虚血に陥るため,すなわち心筋の代謝に必要な十分量の血液が供給されなくなるために生ずる,特有な胸部不快感(狭心痛)を主症状とする臨床症候群である.心筋の虚血とは,とりもなおさず心筋の酸素の需要に対して供給が追いつかずに心筋が酸素欠乏に陥ることを意味する.図は心筋における酸素の需要と供給とを規定する種々の因子と虚血の結果として出現する種々の病的状態を示したものであり,図の上半左側には心筋の酸素需要を規定する因子,すなわち心筋の収縮性,心拍数および左心室壁の張力が示されており,右側には心筋への酸素の供給を支配する因子,すなわち冠循環が示されている.正常ではこれらの因子の適切な働きによって,心筋における酸素の需要と供給は均衡に保たれ心筋は酸素欠乏に陥ることはない.これらの因子に障害が起こり,この均衡が破れると心筋は虚血に陥り,その結果として狭心痛を主とする自覚症状,心電図上は虚血性変化と呼ばれるSTの上昇または下降,あるいは不整脈,または心筋の代謝異常として乳酸,水素イオンおよびKなどの産生,心室の機能障害として虚血部心筋の壁運動の異常や左室拡張終期圧の上昇,あるいは駆出率の低下などの病的状態が出現する.

狭心症診断のための検査法の選択

著者: 桑島巌 ,   上田慶二

ページ範囲:P.1478 - P.1479

 狭心症の診断はまず患者の訴えを聴くことから始まるが,これを客観的に評価し適切な治療を行うためには,多くの場合なんらかの方法により負荷を加えて症状を再現させる必要がある.近年は,負荷後の心筋の虚血性変化を従来の心電図上のST-Tの変化のみならず,心臓核医学などを用いて虚血部位を画像診断することも広く行われている.

狭心症治療の効果判定の指標

著者: 片桐敬 ,   梅津一彦 ,   八井田真

ページ範囲:P.1480 - P.1482

 狭心症は心筋の酸素の需要に対して供給が不足し,心筋が低酸素状態に陥ったときに発生する危険信号であり,急性心筋梗塞あるいは突然死の発症に対する前段階として,その治療はすべての内科医にとって重要なものである.狭心症状が治療によって完全に抑制されれば良いことはいうまでもないが,狭心症にも幾つかのタイプがあり,それぞれに応じて治療法の選択,したがって効果の判定法も異なる.本稿においては,これらの点を含め,主として労作狭心症に対する定量的負荷試験を中心にして,狭心症の治療効果をどのように判定したらよいか述べる.

狭心症の病型分類と治療手段の選択法

著者: 伊藤博之 ,   村山正博

ページ範囲:P.1484 - P.1485

 狭心症治療の目標は,①狭心発作の予防,症状の寛解によりquality of lifeを向上させ,②心筋梗塞および他のcardiac event発症を阻止し長期予後を改善することの2点である.今日内科医は狭心症患者のmanagementにあたり,診断のみならず日常生活の指導,薬物療法から,冠動脈内血栓溶解術(PTCR),percutaneous transluminal coronary angioplasty(PTCA)など観血的治療まで広い範囲に関与しており,個々の患者の病態把握,治療方針の決定,follow-up programの遂行まで的確な戦略をもつことが求められる.治療法各論については別項に詳しく述べられるのでここではその考え方をまとめておく.

一般的治療法

重症度の判定とCCU収容

著者: 本田喬 ,   内田達郎 ,   田中直秀

ページ範囲:P.1486 - P.1489

 近年,持続性亜硝酸薬,カルシウム拮抗薬,β遮断薬など抗狭心症薬の進歩とこれらの作用機序が明らかとなり,狭心症の発症機序に応じた薬剤の使い分けが行われるようになって,大部分の狭心症患者の治療は,外来通院で行うことが可能となった.しかしながら狭心症のなかには狭心発作を頻発したり,急性心筋梗塞(AMI)を発症したり,突然死する例もあり,初診時に個々の狭心症患者の重症度を判定し,その予後を推測して,的確な治療方針をたてることはきわめて重要であるが,容易ではない.狭心症の重症度は狭心症患者の身体活動能および長期にわたる生命予後の面から論じられる場合が多いが,本稿では初診時における狭心症患者の重症度判定に重点をおいて,その急性期予後からみた狭心症の重症度を述べることにする.

重症度の判定とCCU収容

著者: 溝口敬一郎 ,   戸嶋裕徳

ページ範囲:P.1490 - P.1491

狭心症の重症度判定
 狭心症の分類には,発症機序に基づく国際心臓連盟(ISFC)およびWHO分類1)と,発作様式を重視した米国心臓病学会(AHA)による分類2)がある(表).
 著者らは,CCU収容に応じた分類としては,AHA分類による安定狭心症,不安定狭心症を基本に重症度を判定するのが適当と考える.これに異型狭心症,梗塞後狭心症を加え述べてみたい.

入院中の安静度

著者: 児玉和久 ,   佐藤洋

ページ範囲:P.1492 - P.1494

 狭心症の病態および重症度は多岐に亘り,また個々の患者により異なるため,患者にとっての最適な安静度は様々であり,患者管理も入院絶対安静から外来通院許可まで広範に亘る.一般には,安静度決定のための絶対的公式というものは存在しないが,個々の患者の病態を正確に把握できれば,入院中の安静度もおのずから制限されてくる.
 安静度決定前に詳細な問診聴取を行い,狭心症の病型の診断,重症度診断を行う必要がある.労作性狭心症か安静狭心症か,労作性狭心症であれば胸痛出現の閾値はどの程度か,冷汗,呼吸困難などの随伴症状はあるか,安静狭心症であれば,めまい,動悸,意識消失などの合併の有無が重要である.また安定狭心症か不安定狭心症であるのか,特に後者であれば,狭心痛の性状,胸痛の初発はいつか,頻度,胸痛の持続時間,誘因,出現時間帯,すでに治療を受けているものであれば,薬物に対する反応性について聴取する.以上の点に留意して個々の病態に則した安静度の設定に努めるべきである.

入院中の安静度

著者: 住吉徹哉

ページ範囲:P.1496 - P.1497

 狭心症の内科治療の基本が安静と薬物治療であることは論を待たない.多くの成書が安静の重要性を強調しながらも,その大半を薬物治療の記述に費し,安静について詳細に論じているものは少ない.本稿では,不安定狭心症およびそれに準ずる重症狭心症の入院治療における安静について述べるとともに,狭心症の診断のために施行される運動負荷試験の問題点についても言及したい.

退院後の生活指導と運動処方

著者: 谷口興一 ,   丹羽明博

ページ範囲:P.1498 - P.1501

 近年,食生活を含めた生活様式の欧米化に伴い虚血性心疾患の頻度は増加しつつあり,それに伴い狭心症の治療についても著しい進歩がみられる.別項で述べられるように,薬物療法,冠動脈バイパス術,経皮的冠動脈拡張術(PTCA)などと治療法の発展には驚くべきものがあるが,食事や運動をはじめとする生活面の管理も治療を考える際に忘れてはならない重要な問題である.
 狭心症治療の目標は動脈硬化性病変や冠動脈の易攣縮性を有しながらも,日常生活および予後の面からみて,不安のない快適な生活を送ることにある.そのためには,個々の症例における生活様式を把握し,長期的に生活内容や運動様式について指導してゆくことが大切となる.

退院後の生活指導と運動処方

著者: 阿曽沼裕彦 ,   斎藤宗靖

ページ範囲:P.1502 - P.1504

 近年,わが国においても虚血性心疾患の増加に伴い,治療の一環として長期的運動療法が注目を集めつつある.虚血性心疾患における運動療法の効果の機序に関しては議論があるが,長期予後の改善,狭心発作閾値の上昇,心理的効果に関しては多くの研究者の意見が一致するところである.
 本章では狭心症に対する運動療法に関し,その意義,適応,運動処方の実際につき述べる.

食事療法

著者: 佐々寛已

ページ範囲:P.1506 - P.1507

 欧米諸国においては,わが国に比べ虚血性心疾患(以下IHD)による死亡率が5〜7倍と高く,また米国で生活している日本人にIHDの頻度が高いという原因の主なものは食生活の差であるといわれている.これに付随して最近米国におけるIHDの死亡率が低下してきている事実は,議論はあるものの,長年にわたる食事内容の改善効果の表れと解することができ,IHDの予防と治療に食事療法がきわめて重要であることが認識させられる.
 IHDと食事との関係で最も関連が深いのは高脂血症であるが,患者指導の上ではアルコールおよび喫煙についても認識が必要なのでここに併記した.

薬物療法

狭心発作時の処置

著者: 桜田春水 ,   本宮武司

ページ範囲:P.1508 - P.1509

狭心発作の発生機序
 狭心症とは,心筋における酸素の需要と供給の不均衡によりもたらされる一過性の心筋虚血からなる胸痛を主症状とした病態であり,成因としては,冠動脈の器質的狭窄や,冠動脈の攣縮が主体を成す.冠動脈に高度の器質的狭窄があると,労作や精神的興奮により心筋の酸素需要が増加した際に,それに見合うだけの冠血流量が得られなくなり,狭心症が生じる.これが,労作性狭心症例における狭心発作の主な発生機序と考えられるが,運動により,冠血管のトーヌス亢進が生じる場合もあり,労作性狭心症例においても冠動脈攣縮の関与が考慮される.また,心筋の酸素需要の増加が存在しない場合にも,冠動脈の攣縮により冠血流の減少や途絶が生じると,供給不足により狭心症が出現する.安静時狭心症や異型狭心症では,このことが,狭心発作の発生機序と考えられるが,このような狭心症例にも,冠動脈の器質的狭窄の合併していることが少なくない.すなわち,労作時,安静時いずれにも狭心発作の見られる例のみならず,多くの狭心症例で,冠動脈の器質的狭窄と攣縮が相互に関与していることが推測される.

硝酸薬,カルシウム拮抗薬,β遮断薬

著者: 草間芳樹 ,   高野照夫

ページ範囲:P.1510 - P.1513

 狭心発作は心筋酸素消費量と酸素供給の不均衡に基づく一過性心筋虚血により出現する.図11)のごとく,心筋酸素消費量は心拍数,心収縮性,左室内圧,左室容積の上昇に伴い増加し,一方,冠循環における動静脈酸素較差は他の臓器とは異なり最大に近いため,心筋への酸素供給量は冠血流量の増減に伴い変化する.
 狭心症を病態により分類すると,
 1)器質的冠狭窄により冠血流量が減少し,運動時など,心筋酸素消費量が増え酸素供給量を越えた場合虚血が出現するsecondary angina.
 2)冠スパズム,血小板凝集に起因する機能的冠狭窄に伴う一過性冠血流量減少により虚血が出現するprimary anginaに分類され2),上記の器質的冠狭窄および機能的冠狭窄が心筋虚血出現に関与する程度は症例により差がある3)

硝酸薬,カルシウム拮抗薬,β遮断薬

著者: 早崎和也

ページ範囲:P.1514 - P.1517

 同一テーマを二人が書く企画のため,できるだけ重複をさける意味で,ここでは総説的なものを少なくし,日頃,質問を受ける箇所を中心に述べていきたい.

抗血小板薬,抗凝血薬

著者: 小笠原憲 ,   相澤忠範

ページ範囲:P.1518 - P.1519

抗血小板薬
 抗血小板薬は,その作用機序から表1に示すように分類されるが,このうち主として抗血小板作用を期待して使用され,かつわが国で一般に入手可能な薬剤はアスピリン,ジピリダモール,スルフィンピラゾン,チクロピジンの4種であり,前3者についてはいくつかの大規模臨床研究の成績がすでに発表されている.本稿では,各病態別にこれらの成績について概説する.

抗血小板薬,抗凝血薬

著者: 鷹津良樹 ,   服部隆一 ,   由井芳樹 ,   河合忠一

ページ範囲:P.1520 - P.1521

心筋梗塞予防薬としての抗血小板薬
 抗血小板薬を虚血性心疾患の治療に応用する試みは,心筋梗塞に対する予防的投与に始まる.多くの施設によりさまざまな研究がなされたが,陳旧性心筋梗塞患者を対象に行われたPersantine Aspirin Reinfarction Study(一般にPARIS studyと略称)1)により,アスピリンとジピリダモールの併用療法がプラセボ投与に比べ再梗塞を有意に減少させることが明らかとなった.さらに同薬の併用療法は冠状動脈バイパス手術後のバイパスグラフトの開存率を有意に上昇させるとの報告もなされた2).しかし,これらの研究においてアスピリンやジピリダモールなどのいわゆる抗血小板薬は,あくまで血栓形成に対する予防薬として投与されたと解釈すべきである.

高脂血症治療薬

著者: 松沢佑次

ページ範囲:P.1522 - P.1523

高脂血症と虚血性心疾患
 動脈硬化の危険因子として脂質代謝異常が重要な位置を占めることが多数の疲学的調査によって明らかにされてきた.欧米に比べ脂肪摂取が少なく,血清コレステロール値の低いわが国においても近年の食生活の変化とともに,高脂血症やリポ蛋白異常を伴う虚血性心疾患(IHD)の発症が急速に増加しつつある.とくに,LDL-レセプター異常に基づく家族性高コレステロール血症(FH)は若年時より動脈硬化を伴い,人口1,003人に1人の発症率であるホモ接合体はともかく,ヘテロ接合体は,500人に1人と発症率が高いため,わが国のIHDに占める位置は大きい.本症は血清コレステロール(Ch)の上昇,皮膚や腱黄色腫,角膜輪などを特徴とし,確定診断にはfibloblastを用いたLDLレセプター分析が必要であるが,厚生省特定疾患原発性高脂血症研究班では,(1)血清Ch値260mg/dl以上でアキレス腱肥厚(軟線撮影またはxerographyで腱厚10mm以上)の存在する場合,(2)血清Ch値260mg/dl以上で,腱黄色腫(-)でも家族内に(1)の基準を満たす例が存在する場合をFHの診断基準としている.本症のホモ接合体ではIHD発症率は100%であるが,ヘテロ接合体でも高率に発症し,男性では50歳を越えると80%がIHD陽性である.

外科的治療法

A-Cバイパス術—内科医からみた適応と問題点

著者: 斉藤頴 ,   日比谷和平

ページ範囲:P.1524 - P.1525

 虚血性心疾患に対する外科療法としてのA-Cバイパス術は,1967年に米国クリーブランドクリニックより初めて報告され,今日米国では年間15万例を越える手術が行われるようになった.わが国においても1975年頃から本格的に手術が行われ,例数も年々増加し現在では年間1,500例に達している.その手術成績は近年飛躍的に向上し,手術死亡率も1〜3%と満足すべき結果となっている.
 しかしながらA-Cバイパス術の適応に関し,内科側および外科側から見て本来同一であるべきものに見解の相異があったり,また近年目ざましい進歩をとげている経皮的経カテーテル的冠動脈拡張術(PTCA)の導入などにより,従来のA-Cバイパス術の適応を再考すべき時期に来ていると考え,本稿では内科の立場から狭心症に対するA-Cバイパス術の適応と問題に関し,改めて考えてみたいと思う.

A-Cバイパス術

著者: 広瀬一 ,   川島康生

ページ範囲:P.1526 - P.1527

 虚血性心疾患に対する冠動脈再建術のうち待機的に行うCoronary Artery Bypass Grafting(CABG)は手術成績も安定し,外科的治療法として確立された.更に最近はCoronary Artery Surgery Study1),European Coronary Surgery Group2)などのグループ研究において生命予後に関する面からこの治療における適応が確立されつつある.
 しかしながら薬物治療の進歩とPTCA,PTCRの進歩に伴い従来CABGの適応とされていた症例の一部がこれらの治療にゆだねられるようになった.一方では心筋保護法の発達により手術成績が向上するとともに低左心機能症例,多枝病変例,高齢者へもその適応が広げられてきた.これらの事実はCABG症例の適応領域に変化をもたらしたことは事実である.しかしながら冠動脈造影上形態学的にみた適応は根本的に変化していないと考えられる.

緊急A-Cバイパス術とIABP

著者: 小松作蔵 ,   数井暉久

ページ範囲:P.1528 - P.1529

 狭心症,とくに不安定狭心症に対する内科治療の発展に伴い,緊急A-Cバイパス術およびIABPの適応範囲は,次第に狭まりつつある.一方,心原性ショックを伴う急性心筋梗塞は,強力な内科治療にもかかわらずその死亡率は依然として高いことから,救命の目的でこれらの治療法を用いる場合が多い.このような観点から,本稿では,狭心症および心筋梗塞に対する緊急A-Cバイパス術およびIABPの適応について述べる.

IABPと緊急A-Cバイパス術の適応

著者: 深見健一

ページ範囲:P.1530 - P.1531

 近年,狭心症の発症機序に関する研究の発展と各種抗狭心症薬の開発により,その治療成績は一段と向上したが,一方,大量の硝酸薬やCa拮抗薬,β遮断薬,抗凝固薬などの併用によっても発作が予防しえず,心筋梗塞症を発症したり,それにより死亡する例も少なからず経験される.このような内科治療抵抗性狭心症の治療として大動脈内バルーンパンピング(IABP)や緊急A-Cバイパス術が有効であるとする報告も数多くみられる.しかし,狭心症の不安定期のA-Cバイパス術は,安定期のそれと比較し,心筋梗塞発症頻度が高いとの報告もある.したがって,どこまで内科治療を行い,どの時点で外科療法にきりかえるかが問題となる.本稿では,これまでの治療成績の報告と,当院での狭心症315例の治療経験からIABPと緊急A-Cバイパス術の適応について概説する.

狭心症例の手術時の管理

著者: 奥村福一郎

ページ範囲:P.1532 - P.1534

狭心症患者の手術管理の基本
 狭心症患者の手術管理の基本は,周術期の心筋代謝の変動を防止し,この時期の心筋梗塞の発生を防ぐことにある.心筋の酸素供給と需要のバランスに影響する因子を表1に示す.このうち頻脈,不整脈,高血圧または低血圧,過換気低酸素血症,貧血,容量過負荷などは周術期に容易に発生しうる状態であり,これらの因子をいかにコントロールするかが管理のポイントとなる.

新しい治療法の試み

ニトログリセリン点滴静注法

著者: 茅野真男 ,   大蔵幹彦

ページ範囲:P.1536 - P.1538

 Nitroglycerin(以下NG)を始めとする亜硝酸剤は,内服後腸管吸収されると,門脈から肝臓にはいり,そこでほとんどが代謝を受けて非活性化する(first pass効果).狭心症発作の寛解のためにはfirst pass効果をうけない舌下投与で用いられるのが原則である.狭心症発作予防には,舌下投与による持続時間は短いため,大量内服か,first passを受けない経皮投与を必要とするとされている.しかし亜硝酸剤の大きなfirst pass効果を始めとする複雑な体内代謝,個人差の大きい皮膚吸収などの理由から,経口,経皮投与量と血中濃度は比例しない1).ここで述べる点滴静注法では,これらの問題が解決される.手術後で適当な時期に内服のできない患者,狭心症発作が頻発する患者,高齢者に多いが口腔粘膜乾燥で舌下錠が溶けず,発作寛解しない患者などでは,点滴静注法を試みる意義があると思われる.

新しい狭心症治療薬

著者: 神原啓文

ページ範囲:P.1540 - P.1541

 狭心症治療薬は狭心症の病型分類に応じて選択される.つまり労作性狭心症,労作兼安静狭心症,安静狭心症の3型に分類される.
 労作性狭心症の病態は,冠動脈の器質的病変が主で,心筋酸素の供給が制限されているため労作により心筋の酸素消費量が増大すると,虚血を生ずる.したがって治療としてはβ遮断薬が第一選択剤となる.一方,安静狭心症は冠動脈スパズムが大きな役割を演じており,心筋酸素の供給が一次的に減少することにより生ずる虚血である.その治療薬剤としてはCa拮抗薬がまず選ばれる.労作兼安静狭心症は前2者の要素が加味した型である.硝酸薬はいずれの狭心症の型にも有効で,徐放性製剤の出現以来,汎用されている.またnicorandilも新しいタイプの薬剤でいずれの狭心症型にも使用される.本項では新しく利用できるようになった,あるいは開発中の狭心症薬剤について述べる.

不安定狭心症に対するPTCR療法

著者: 南野隆三 ,   加藤修

ページ範囲:P.1542 - P.1544

 近年,狭心症の病態生理の解明と,かつ有効な抗狭心症薬の開発により狭心症の病因,病態に則した適切な治療法の選択が可能となったことから,狭心症の薬物治療成績は大きく向上した.他方,高度狭窄病変を有する内科治療抵抗性労作性狭心症に対する冠動脈バイパス術の評価はほぼ確立されたと言えるが,近年,バルーンカテーテルによる狭窄病変の拡大療法(PTCA療法)は画期的な治療法として,本邦においても急速に普及しつつある.
 しかし,心筋梗塞に進展しやすい一連の狭心症群として臨床上注目されてきた不安定狭心症においては,今日なお適切な治療法の確立をみない.その主な理由は,不安定狭心症は主に病歴と臨床像から定義されているため,その中には狭心症の病因,病態,狭心症不安定化の機序の異なる症例が混在していることと,どのような例が内科的治療抵抗性で心筋梗塞に移行し易いのか,またその機序と要因は何かを明らかにすることが臨床上きわめて難しかったためである.

PTCR

著者: 白鳥健一 ,   吉川純一

ページ範囲:P.1546 - P.1548

 急性心筋梗塞に対する内科的治療は著しく進歩したが,心筋障害に起因したポンプ失調や心破裂は未だに致死的である.
 冠動脈内血栓溶解療法を主体としたPTCR(percutaneous transluminal coronary recanal-ization)療法は心筋壊死巣の拡大を阻止し,心機能の改善が期待できる治療法として急速に普及してきた.しかし,当初期待されていたほどには心筋障害の改善は認められず,種々の問題点も明らかになってきた.まず代表的な症例を呈示し,PTCRに伴う問題点について解説する.

PTCA

著者: 延吉正清 ,   野坂秀行

ページ範囲:P.1550 - P.1552

 狭心症の治療法のPTCA(Percutaneous trans-luminal coronary angioplasty)が導入されたのは1979年Grüntzig1)がチューリッヒ大学で成功して以来のことである.Grüntzigは先端にバルーンのついたカテーテルで狭窄部を拡大し,これが臨床的に非常に有用であることを証明し,その後広く普及した.

PTCA

著者: 土師一夫

ページ範囲:P.1554 - P.1558

 経皮的冠動脈形成術(PTCA)は閉塞性冠動脈疾患の画期的な治療法として,今日の循環器病学の大きなトピックスの一つである.冠動脈内血栓溶解療法とともに,虚血性心疾患の治療の分野で近年これほど注目を集めたものはないといっても過言ではない.PTCAの当初の目的は狭心症の治療であったが,現在では急性心筋梗塞症(MI)において心筋壊死巣の縮小を期待する治療法としても用いられ,その意義はますます高まっているといえる.ここでは本特集の主旨に従い,狭心症の治療手段としてのPTCAの意義について述べる.

血漿LDL除去療法(LDL-apheresis)

著者: 横山信治

ページ範囲:P.1560 - P.1564

高コレステロール血症と虚血性心疾患
 虚血性心疾患の発症にとって,高コレステロール血症が主要な危険因子の一つであることが知られるようになってすでに久しい1).この間,西欧諸国,とくに米国においてはこの問題が国家事業のひとつとして取り組まれ,最近20年程の間に米国人の血漿コレステロール平均濃度は20mg/dl以上低下,虚血性心疾患による死亡率は15%以上の特異的低下をみた.一方,臨床的なテーマとしての高コレステロール血症の治療の意義については,長くあいまいなまま希望的観測に基づく治療が続けられていたが,1984年米国リピドリサーチクリニック(LRC)17施設による10年以上にわたる虚血性心疾患一次予防試験の結果が発表されるにおよび,ようやく科学的かつ定量的根拠が与えられるに至った2).図1に,その結果より概算した高コレステロール血症の治療による虚血性心疾患罹患率の減少,すなわち臨床的予防効果を,Framinghum study1)の長期追跡における発症率と対比して示す.中年以後の男子においては総コレステロール値220mg/dlが危険率増加の閾値であり,治療による発症率減少の限界値であるLDLコレステロール150〜160mg/dlに対応している.これによって総コレステロール値300mg/dlの患者を220mg/dlまで下げれば将来7年間における罹患の確率は10%から3〜4%にまで減少することがわかる.

Current topics

AIDS—1986

著者: 倉科周介

ページ範囲:P.1603 - P.1611

経験
 1981年の早春のある日,米国アトランタにあるCDC寄生虫疾患部門で寄生虫病薬剤供給事業を担当する女性事務員Sandra Fordは,ニューヨークとサンフランシスコからのペンタミジン(pentamidine isethionate)の請求件数がいつになく多いことに気がついた.ペンタミジンはPCP(Pneumocystis carinii pneumonia)の特効薬である.患者が特別な基礎疾患をもたない青年男子だというのも不思議なことだった.
 同じ頃,ロサンゼルス市衛生局所属のCDC職員Wayne Shandera医師は,市内の3病院で青年男子のPCP患者5名の集団発生を発見していた1)

癌患者のターミナルケア

著者: 三上理一郎 ,   古西満 ,   堅田均 ,   三笠桂一 ,   植林みどり ,   堀内恵子 ,   黒田晶子

ページ範囲:P.1613 - P.1619

 近代医学は,目をみはるほどの急速な進歩を遂げた.しかし,人間の死は避けることはできず,医者はその死をみとらねばならない.アメリカでは,1960年代から末期医療についての議論が多くされるようになった.わが国では,1958年に沖中ら1)が死の様式の臨床病理学的分析を行っているが,ターミナルケアの認識が広まるのは1970年代に入ってからであった.
 筆者(三上)は,奈良へ来て10年,多くの癌の末期患者と出会い,その死をみつめ,数多くのことを学び取ることができた."死の臨床"は,これからの医療にとって,不可避で重要な問題である.

カラーグラフ 皮膚病変のみかたとらえ方

紅皮症

著者: 石川英一 ,   石川治

ページ範囲:P.1570 - P.1571

概念
 紅皮症は全身の落屑性発赤を主徴とする炎症性皮膚反応に対し名づけられた症状名である.この状態を呈する疾患として,田代ら1)が本邦紅皮症例509例の原因ないし基礎疾患を分類した結果では,アトピー性皮膚炎または汎発性神経皮膚炎によるものが164例(32.3%)と最も頻度が高く,次いで薬疹・中毒疹109例(21.4%),乾癬45例(8.8%),接触皮膚炎42例(8.3%),日光皮膚炎24例(4.7%),悪性腫瘍18例(3.5%)の順であった.

リンパ節疾患の臨床病理

転移性リンパ節腫瘍

著者: 山科元章 ,   片山勲

ページ範囲:P.1581 - P.1584

 リンパ節への癌転移を病理学的に検索する際には,診断学上2つの異なった状況が考えられる.1つは,臨床的に原発不明の癌がリンパ節転移を初発症状とした場合で,病理学的に原発巣を転移癌の組織像から同定し得ることが少なくない.他の1つは,臨床的に知られた癌巣の根治術に合わせて,あるいは原発巣の摘除後に,癌進展の範囲を確認し治療をすすめていく場合で,リンパ節内の癌転移の有無が組織学的に問題とされる.
 組織形態学的には,リンパ節に癌転移をきたした場合,まず最初にリンパ節の辺縁にある周縁洞(marginal sinus)に腫瘍細胞巣が形成されることはよく知られている.その後,腫瘍細胞の増殖に伴い,髄洞,髄質,皮質へと拡がり,最終的にはリンパ節全体が腫瘍によっておき替えられる.さらに,腫瘍はリンパ節被膜を破り,周囲の結合組織にも浸潤することがある.これらの過程で,腫瘍の進展はhostの免疫学的反応と競合し,リンパ節内で腫瘍の発育が制限をうけ,ときには,リンパ節が関門となり,それ以上の癌進展が防がれることも考えられている.

グラフ 内科医のための骨・関節のX線診断

(7)関節疾患

著者: 水野富一

ページ範囲:P.1586 - P.1594

1.変形性関節症(Degenerative joint disease,osteoarthrosis)
 最も頻度の高い非炎症性の関節病変で,関節軟骨(以下軟骨)の変性が誘因と言われている.基礎疾患のない一次性と他の関節や骨病変に続発する二次性に分けられる.
 軟骨には血管がなく,軟骨細胞は関節液から栄養を供給されている.軟骨細胞への細胞外液の移行は関節の正常運動による軟骨の圧縮と弛緩による.このため,細胞外液の基となる関節液の組成の異常や関節の正常な運動を妨げるものは軟骨細胞を死滅させ,軟骨の退行性変化を起こす.これは軟骨の辺縁部で強く起こる傾向がある.このため,軟骨には不均一な摩耗が起こり,軟骨下骨にも異常が出現する.

消化管造影 基本テクニックとPitfall

胃(2)—異常像の読み方;胃外病変

著者: 西俣寿人 ,   西澤護

ページ範囲:P.1596 - P.1601

胃外病変をみつけるコツ
 西澤 今回は病変の読み方に話を進めたいと思います.まず,撮られた写真を見て大体どういう手順で読影していきますか.
 西俣 まず,胃,十二指腸の周囲に一通り目を通します.胃や十二指腸の像と離れて,しばしば胆石の像が球部付近にみられます.得られた情報は全部とにかくチェックするという意味で,まずこういうところから目をつけていきます.

演習

目でみるトレーニング(4題)

ページ範囲:P.1573 - P.1579

—内科専門医による—実践診療EXERCISE

糖尿,体重減少,心悸亢進,他

著者: 織田一昭

ページ範囲:P.1621 - P.1626

 71歳の女性,父が胃癌で死亡.兄が糖尿病で死亡.他特記すべきことなし.
 約3年前に高血圧と診断され現在まで治療を続けていたが,来院の4ヵ月くらい前から「身体がだるい」,「両耳の中でドキドキという拍動音がする」,「両足がむくんで歩くと疲れる」といった訴えが出現した.最近になり血圧が上昇し,通院中の医院で血糖を測定したところ食後2時間値が280mg/dl,尿糖も陽性であったため当院を紹介された.なお,この3ヵ月間に体重は58kgから48kgへ減少した.発汗は著明ではない.体動時の心悸亢進が次第に増強してきたという.口渇・多尿などの訴えはなし.

講座 図解病態のしくみ 内分泌代謝疾患・9

副甲状腺機能亢進症

著者: 山本邦宏 ,   斎藤公司

ページ範囲:P.1630 - P.1635

 副甲状腺機能亢進症の病因は,副甲状腺からの副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌の過剰であるが,その原因として,①腺腫,過形成などの副甲状腺組織自身の病変によるもの(原発性副甲状腺機能亢進症),②副甲状腺以外の臓器に異常があり,血中カルシウム(Ca)の低下が原因で副甲状腺組織の過形成をきたすもの(続発性副甲状腺機能亢進症),③続発性副甲状腺機能亢進症が長期間続くことにより,副甲状腺組織が自律性を獲得したもの(三次性副甲状腺機能亢進症)に分類される.原発性においては高Ca血症がみられ,それによる臨床症状が認められるのに対して,続発性では逆に低Ca血症がありその病態が全く異なるのが特徴である.

一冊の本

いま改めて看護とは—日本看護協会出版会編,小玉香津子・他訳,1984

著者: 中木高夫

ページ範囲:P.1637 - P.1637

 21世紀を間近に迎えようとして,医学・医療がどのように変わるのかを考えることは大変興味深いことです.研究により新たな知見を得,医学・医療固有の領域で先進医療が発達することは想像に難いものではありません.しかしながら,医療が人間を対象とし,その人間が社会性をもった生き物である以上,医療もまた社会からの影響をうけることも自明のことです.
 医療の対象が比較的若い人で急性疾患が中心であった時代では,病気を治す医学が中心にありました.しかしながら,老人の慢性疾患,つまり治らない病気が中心になってくる21世紀では,いままでのような医療は次第に中心から逸れて行かざるを得なくなることでしょう.また,プライマリケアのための医師養成が軌道にのり,プライマリケアを行うことのできる医師が増えれば,疾病の予防活動が実って,急性疾患を対象とするような医療は次第にその比率が減少して行くことでしょう.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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