icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina23巻9号

1986年09月発行

今月の主題 狭心症—各種治療手段の適応

薬物療法

硝酸薬,カルシウム拮抗薬,β遮断薬

著者: 草間芳樹1 高野照夫2

所属機関: 1日本医科大学・第1内科 2日本医科大学・集中治療室

ページ範囲:P.1510 - P.1513

文献概要

 狭心発作は心筋酸素消費量と酸素供給の不均衡に基づく一過性心筋虚血により出現する.図11)のごとく,心筋酸素消費量は心拍数,心収縮性,左室内圧,左室容積の上昇に伴い増加し,一方,冠循環における動静脈酸素較差は他の臓器とは異なり最大に近いため,心筋への酸素供給量は冠血流量の増減に伴い変化する.
 狭心症を病態により分類すると,
 1)器質的冠狭窄により冠血流量が減少し,運動時など,心筋酸素消費量が増え酸素供給量を越えた場合虚血が出現するsecondary angina.
 2)冠スパズム,血小板凝集に起因する機能的冠狭窄に伴う一過性冠血流量減少により虚血が出現するprimary anginaに分類され2),上記の器質的冠狭窄および機能的冠狭窄が心筋虚血出現に関与する程度は症例により差がある3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら