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今月の主題 狭心症—各種治療手段の適応 新しい治療法の試み
不安定狭心症に対するPTCR療法
著者: 南野隆三1 加藤修1
所属機関: 1桜橋渡辺病院・循環器内科
ページ範囲:P.1542 - P.1544
文献購入ページに移動 近年,狭心症の病態生理の解明と,かつ有効な抗狭心症薬の開発により狭心症の病因,病態に則した適切な治療法の選択が可能となったことから,狭心症の薬物治療成績は大きく向上した.他方,高度狭窄病変を有する内科治療抵抗性労作性狭心症に対する冠動脈バイパス術の評価はほぼ確立されたと言えるが,近年,バルーンカテーテルによる狭窄病変の拡大療法(PTCA療法)は画期的な治療法として,本邦においても急速に普及しつつある.
しかし,心筋梗塞に進展しやすい一連の狭心症群として臨床上注目されてきた不安定狭心症においては,今日なお適切な治療法の確立をみない.その主な理由は,不安定狭心症は主に病歴と臨床像から定義されているため,その中には狭心症の病因,病態,狭心症不安定化の機序の異なる症例が混在していることと,どのような例が内科的治療抵抗性で心筋梗塞に移行し易いのか,またその機序と要因は何かを明らかにすることが臨床上きわめて難しかったためである.
しかし,心筋梗塞に進展しやすい一連の狭心症群として臨床上注目されてきた不安定狭心症においては,今日なお適切な治療法の確立をみない.その主な理由は,不安定狭心症は主に病歴と臨床像から定義されているため,その中には狭心症の病因,病態,狭心症不安定化の機序の異なる症例が混在していることと,どのような例が内科的治療抵抗性で心筋梗塞に移行し易いのか,またその機序と要因は何かを明らかにすることが臨床上きわめて難しかったためである.
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