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雑誌目次

雑誌文献

medicina24巻1号

1987年01月発行

雑誌目次

今月の主題 糖尿病診療の現況

理解のための10題

ページ範囲:P.102 - P.104

糖尿病の病因はどこまでわかっているか

Ⅰ型糖尿病

著者: 井村裕夫

ページ範囲:P.12 - P.14

 Ⅰ型糖尿病の成因は現在もなお不明であるが,その研究には着実な進歩がみられている.とくにI型糖尿病モデル動物(BBラット,NODマウス)の研究は,ヒトI型糖尿病の成因の理解に大きく貢献している.そこで本稿では,ヒトにおける成績とモデル動物における成績を対比しながら,成因がどこまでわかったかについて述べる.

Ⅱ型糖尿病

著者: 河盛隆造 ,   野村誠 ,   七里元亮

ページ範囲:P.16 - P.17

 Ⅱ型糖尿病の病因に,遺伝が重要な役割を演じていることは今や疑いない.近年の臨床遺伝学,遺伝子解析研究の進展は,"遺伝学者の悪夢"といわれた糖尿病の遺伝型式の詳細を明確にしつつある.

糖尿病の診断とコントロール基準

診断基準とその根拠

著者: 佐々木陽

ページ範囲:P.18 - P.21

 糖尿病は,病因論的には多様な疾患であることが明らかにされてきたが,診断基準に関しては病因のいかんを問わず,共通の基準が用いられてきた.以下,現在わが国で用いられている1982年の日本糖尿病学会の診断基準と,その背景となったWHOの診断基準について解説し,またどのような根拠からこのような基準が設定されたか,その経緯についても触れてみたい.

コントロールの指標となる検査

著者: 坂本信夫 ,   佐藤祐造

ページ範囲:P.22 - P.23

糖尿病のコントロールの良否
 糖尿病の病因は一元的に整理できず,臨床的に一定の特質を示す症候群と考えられているが,その特質をもたらす原因が"生体内におけるインスリン作用の不足"であることは今日疑いのないところである.したがって,糖尿病の治療(コントロール)の良否は,"インスリン作用不足による代謝異常を是正するとともに,できるだけ通常の社会生活を営みうる体力を保持させる"ことの成否を判断の根拠としなければならない.
 コントロールの指標としては,血糖,グリコヘモグロビン,尿糖・ケトン体,血清脂質など代謝状態を判断するもの(化学的コントロールchemi-cal control)と,それに加えて,体重,血圧,臨床症状の程度や合併症の有無など総合的なもの(臨床的コントロールclinical control)とがある.主な指標と判定基準を表に示す.

ヘモグロビンA1,A1cの臨床的意義

著者: 老籾宗忠

ページ範囲:P.24 - P.25

 HbA1あるいはHbA1cは,hemoglobin(Hb)と糖の非酵素的結合で生ずるglycosylated Hbである.Hbに糖が結合することによって陰性荷電をもち,通常のHbA0に対して電気泳動上陽極側に易動度をもつためHbA1と名付けられた.さらにイオン交換カラムを用いてHbA1を分離すると,HbA1a,HbA1b,HbA1cと,HbA1は大きく3つに分けることができる.臨床上の問題から,HbA1cがHbA1の大半(約70%)を占め,血糖変化に最も変化を受けやすいため,HbA1cがHbA1の代表のように考えられてきた.
 一方,生体におけるnonenzymatic glycosylationはHbA1の存在から注目されてきたのであるが,この反応はHbのみならず広く種々の蛋白と糖との間にも生ずる反応で,Maillard反応と称され,自然界に存在する普遍的な蛋白と糖との結合反応である.たとえば,蛋白食品を加熱調理するときに生ずる褐色調への色の変化は褐変現象ともいわれ,この反応の1つである.Hbのβ鎖N端valine,あるいはlysineのε-amino基などに糖が非酵素的に結合することによってglycosylationが成立し,Schiff base結合,さらにこれがAmadori転位してketoamineになる.このSchiff base結合のものまでは可逆反応であるが,Amadori転位するとほぼ不可逆性になる(図).

糖尿病の治療と患者指導

糖尿病治療の目標

著者: 平田幸正

ページ範囲:P.26 - P.27

糖尿病のある人生の充実へ向かって
 糖尿病治療の目標は,糖尿病のある人生をきわめて意義のあるものとして送ることができるということに焦点があてられると思われる.すなわち,心身ともに健康な,活動的な人生を,健常者と変わることなく長期間保持するというところに目標があるといえる.このことはquality of lifeを高め,持続させる,あるいは,よりよいquality of lifeを求めるという言葉でいい表すことができる.
 すでに1925年(大正15年),R.D.Lawrenceは,"The Diabetic Life"という糖尿病患者教育用の本を発刊し,その緒言において,インスリンの発見された今日,患者は,糖尿病に関するいささかの知識を身につけ,医師とよく協力すれば,もはや糖尿病は死の病気ではない時代に入ったといえると述べた.

患者と医療スタッフとのふれあい

著者: 石垣健一

ページ範囲:P.28 - P.31

 患者教育を完壁に行うことは,きわめて困難である.しかし医療スタッフは,より適正に,より有効に患者を診療すると同時に,より情熱的に患者を教育する義務がある.
 どんな疾患でも,患者は正しい知識を1つでも多く求め,的確な教育指導を期待している.阿部正和氏(慈恵医大学長)の"医療は教育なり"という提唱は,まさに医療の原点である.

食事療法の効果的な指導法

著者: 泉寛治 ,   吉田途男 ,   萩原玲子 ,   馬場耕造 ,   馬渕博子

ページ範囲:P.32 - P.35

 糖尿病患者の食事療法の基本原則は,血糖をコントロールし,その日内変動をできるだけ健常人に近づけ,さらに体重を標準体重の近くに維持することにより,病勢の進展や合併症の発生を阻止することである1)
 糖尿病の治療は,食事療法とともに運動療法を可能な限り行い,この両者で糖尿病のコントロールが不十分なときにのみ薬物療法を追加するが,食事療法を適正に行わなければ他の治療法の効果は十分に発揮できない.このことは,最近薬物療法による副作用の問題からさらに重視されるようになった.

運動療法の具体的な指導法

著者: 藤井暁 ,   中嶋千晶

ページ範囲:P.36 - P.37

 糖尿病患者における運動療法は,食事療法とともに基本的なものであるとされ,事実,運動療法の継続効果について代謝面ひとつをとってみても,インスリン感受性の改善をはじめ耐糖能や脂質代謝の改善,さらには脂肪組織を中心とした減量効果などが明らかにされている1).運動療法の基本は,池田2)の指摘している"いつでも,どこでも,1人でもできる運動"であるが,患者に有効かつ安全に行わせるには,年齢,代謝異常の程度や治療法,合併症の有無など糖尿病の病状との兼ね合いで個別性を考慮した指導が望まれる.
 本稿では,筆者らの運動療法教室での経験をふまえ,運動療法の実際,とくに運動指導の進め方を中心に述べてみたい.

経口血糖降下剤の使い方

著者: 三家登喜夫 ,   宮村敬

ページ範囲:P.38 - P.39

 インスリン治療の普及後に実用化された経口血糖降下剤は,インスリン注射の繁雑さに比べ,気楽に治療ができるということで関心が高まり,約30年の経過をへた現在でも,II型糖尿病(NIDDM)の治療に広く用いられている.この間,1970年にはUGDP(University Group of Diabetes Program)1)が,本剤の長期使用例に心血管死が高頻度に出現すると報告し,大きな波紋をなげかけた.また重症低血糖事故の報告や,ビグアナイド剤使用例における乳酸アシドーシスの発生なども指摘された.しかし現在では,経口血糖降下剤を使用する医師が,その薬理作用,使用方法,副作用などについて正しい知識をもち,注意深く使用すれば,NIDDMの治療法の1つとして有用であると考えられている.

血糖自己測定—保険適用とその実際

著者: 南信明 ,   池田義雄

ページ範囲:P.40 - P.41

 糖尿病のコントロールの目的は,糖尿病性腎症,糖尿病性網膜症などの糖尿病に特有な細小血管障害ならびに神経障害,そして動脈硬化などの合併症を防止することにある.そのためには,血糖の可能な限りの正常化が不可欠の要因とされる.
 血糖を正常に近づけるための最良の手段として人工膵島が世に送り出され,糖尿病性昏睡や手術時などの短期間の血糖コントロールに大きな成果をおさめている.さらに,日常の治療に使用できるように小型化への努力も進行中である.

インスリン頻回注射法の実際

著者: 松田文子

ページ範囲:P.42 - P.43

 糖尿病の合併症の進展防止には,血糖値をできるだけ正常範囲に維持することが治療の当面の目標となる.NIDDMでは食事療法や経口剤,または中間型インスリンの1日1回注射でもこの目標を達成しうることが多いが,IDDMでは中間型インスリンの1〜2回注射では不可能に近い.またIDDMでは血糖の動揺が激しく,高血糖と低血糖をくり返し起こし,一定のインスリン量では治療のできないことが多い.
 IDDMに対し,できるだけ血糖値を正常に保つように,速効型,中間型,持続型インスリンを組み合わせて1日に2〜4回の頻回注射で行う治療法(頻回注射法:Multiple Injection Therapy)は,CSIIや人工膵島と同じく,インスリン強化療法と呼ばれている.従来の1回注射は,IDDMの治療としては決定的な限界があり,良好な血糖コントロールを得ることはまず不可能であり,頻回注射法は最近IDDMの通常のインスリン治療法となってきた.血糖の変動の激しい不安定型IDDMや,より厳格なコントロールを必要とする妊婦においては,日々の血糖値に合わせてインスリン量の調整が必要であり,頻回注射法に加えて,血糖自己測定の結果に基づくインスリンのスライド方式やインスリン持続注入法による治療も行われる.

インスリン皮下持続注入療法(CSII)の適応と限界

著者: 難波光義 ,   垂井清一郎

ページ範囲:P.44 - P.45

CSIIの実際
 インスリン皮下持続注入療法(Continuous Subcutaneous Insulin Infusion:CSII)は,強化インスリン療法1)の1つとして人工膵島開発の過程で派生した新しいインスリン治療である.携帯型ポンプ(筆者らはニプロSP-3Rを使用)を用いて,中性速効型インスリンを腹壁皮下に刺入留置した翼付針を介して,持続的に注入する.はじめてCSIIを導入する際は,全例,教育をかねて入院のうえ行う.インスリンは,たとえばノボ・アクトラピッド・ヒューマン40Rを希釈することなく用いる.これは希釈操作の誤りや汚染を防ぎ,インスリン製剤そのものの安定性を損なわないためである.注入セットの交換は原則として入浴時に行うが,少なくとも48時間に1回は更新がのぞましい.
 1日注入インスリン量は,従来使用していたインスリン総量の70%を目安とする.その40〜50%を持続的な基礎注入量として,モータードライブで24時間かけて注入する(症例によっては,日中と夜間の注入速度が異なる場合もある).残り50〜60%は毎食前や軽食前に分割し,追加注入として手動操作で注入する.朝・昼・夕食に必要な注入量は症例によって異なるが,一般的には3:1:2のことが多い.導入当初は各食前後と眠前(必要があれば夜間も)の時点で血糖値を測定し,インスリン注入量の調整を行う.

糖尿病性昏睡の緊急治療

著者: 七里元亮 ,   鮴谷佳和 ,   山崎義光

ページ範囲:P.46 - P.48

 糖尿病患者が昏睡に陥った場合,①ケトン性昏睡,②高浸透圧非ケトン性昏睡,③乳酸アシドーシス(稀な病態),④低血糖性昏睡,⑤糖尿病患者に合併する他疾患による昏睡,を念頭において鑑別する必要がある.なかでも,低血糖性昏睡(薬剤性低血糖症)との鑑別が重要,かつ緊急を要するが,一般的に,発症までの経過,低血糖症状と血糖値(50mg/dl以下)から容易に鑑別しうる.
 かかる昏睡患者の治療原則は早期発見と早期治療にあり,刻々変化する患者の病態を絶えずチェックし,情報を的確に把握し適切な処置を行う必要がある.

合併症の治療と患者指導

網膜症の光凝固と硝子体手術

著者: 福田雅俊

ページ範囲:P.52 - P.53

 網膜症の管理・治療は,内科医と眼科医との共同作業で行われなければならない.
 網膜症がないか,あっても軽症・良性のうちは,管理・治療の主役は内科医であり,原則として全身管理の適正化により網膜症の発症・進行を阻止すべきであり,糖尿病の治療と患者指導(管理)に努めているにもかかわらず網膜症が発症・進行するときは,その管理法がこの患者にとっては適正ではないことを意味する.したがって内科医は,全身管理法の適否をチェックする意味で,常に眼底病変の動きに注意すべきである.不幸にして網膜症が悪性化(増殖化)したときは,網膜症管理の主役は眼科医に移り,後述する局所的な治療処置を眼科医は実施せねばならない.これらはより早期に実施するほど効果が大きい.したがって眼科医は,局所的処置の時期を見失わぬように眼底病変の動きをたえず注意せねばならない.

腎症患者の食事療法と指導

著者: 星充 ,   中村多慶男

ページ範囲:P.55 - P.61

 糖尿病で腎症を合併した症例の食事療法は,合併症のない糖尿病患者の食事療法の基本原則を守りながら,尿蛋白量,浮腫,血中尿素窒素値,食欲などの臨床像を参考に,病態改善を目的として蛋白質,食塩の制限を加味したものとする.このためには腎症の進行の程度に応じて病期を区分しておくのがよいが,腎症を発症する以前より行ってきた食事内容を若干変更することになるので,患者および家族の十分な理解が得られるよう説明と指導を行わねばならない.

腎症透析患者の管理と指導

著者: 山崎親雄 ,   柴田昌雄

ページ範囲:P.62 - P.63

 糖尿病人口の増加,インスリン自己注射による血糖コントロールの良好化,透析療法の一般化などにより,糖尿病性腎症(以下DM腎症)を原疾患とする血液透析(以下HD)患者の増加は著しい.日本透析療法学会の調査では,1984年に透析に導入された10,832人中,1,885人(17.4%)がDM腎症であったとされている1)

起立性低血圧と無力性膀胱の治療

著者: 姫井孟 ,   宮下雄博

ページ範囲:P.64 - P.65

起立性低血圧の治療
 糖尿病性自律神経障害でとくに交感神経が障害をうけると,起立時の末梢血管床における細動脈の反射性収縮が起こらず,末梢血管抵抗は低下し,静脈血の還流減少による心拍出量の減少と血圧の低下が起こる.起立により収縮期血圧が30mmHg以上降下し,何らかの症状が出る場合には治療が必要になる1).インスリン使用者では,低血糖によるふるえ,冷汗などに加えてめまいを訴える例もあり,低血糖との鑑別が必要であるが,自律神経障害が高度の例では,低血糖が無自覚に起こることがあり,注意を要する.起立性低血圧を助長する可能性のある薬剤として,tranquilizer,guanethidin,betanide,methyldopa,a-blockerなどがある.投与されていた場合は薬剤を中止し,頭部を挙上して寝ることを勧め,急激な体位の変換を避けるように指導する.腹部圧迫バンドや弾性肌着は下半身への血液貯留を防止するために用いるが,静脈血の還流障害を起こさないようにしなければならない.極度の水分制限や,長期にわたる塩分制限も,循環血液量の減少による起立性低血圧を惹起する原因になり得る2)

壊疽の病態と治療

著者: 富長将人

ページ範囲:P.66 - P.67

 糖尿病性壊疽はわが国では少ないとされていたが,近年増加傾向にある.壊疽とは一般に,組織が壊死に陥った病態をいうが,糖尿病性壊疽は病因あるいはstageによっては潰瘍形成のみのこともある.ここでは,これらを総称して広く壊疽として扱うこととする.

計画妊娠と妊婦の管理

著者: 大森安恵

ページ範囲:P.68 - P.69

 約5年位前までは,妊娠中糖尿病昏睡に陥り死産に終わったという既往歴をもつ糖尿病者が多かったように思う.最近は,妊娠半ばまで糖尿病の治療が放置され,糖尿病前昏睡の状態で転送されてくる症例にしばしば遭遇する.一般にわが国における糖尿病と妊娠に対する関心と対策は,まだかなり低い印象をうける.Joslin Clinicからの1つの論文によると1),1928年から1938年の間に,20歳以下で糖尿病と診断され生存していた男女症例をしらべてみると,289名中89%が結婚し,多くの症例で子どもをもっている.これは,インスリンが発見されて間もない時代に,糖尿病があっても結婚や妊娠はごく普通に行われていることの証左である.
 またごく最近のアメリカでは,糖尿病性腎症のために,腎移植をうけた後,妊娠し出産した症例がすでに9例も報告されている2).糖尿病があると妊娠は難しいというのはすでにはるか過去の時代であり,現在は計画妊娠の時代であるといえる.

トピックス

ヒト・インスリン製剤の長短

著者: 中川昌一

ページ範囲:P.72 - P.73

ヒト・インスリンとは
 ヒト・インスリンは本来ヒトから抽出した天然ヒト・インスリンを指すが,現在治療用として供給が始まっているのは,ヒト・インスリンとアミノ酸構成が等しいヒト型インスリン(Human sequence insulin)である.現在ヒト型インスリンを作る方法は,ヒト膵から抽出する方法の他に,化学的完全合成,ブタ・インスリンよりの転換(半合成),遺伝子工学的手法による生合成などの方法があるが,工業的に治療用として供給されている製剤は半合成(Novo社,Nordisk社,Hoechst社,日本ではNovo-小玉のみ)と生合成(EliLilly社-しおのぎ,現在はA,B鎖を生合成して化学的に結合させる方法を使用)されたもので,抽出ヒト・インスリンは原料の関係から,全合成は価格の関係から工業生産されていない.

インスリン・レセプター異常症と異常インスリン症

著者: 小林正

ページ範囲:P.74 - P.76

 糖尿病は絶対的あるいは相対的インスリン作用不足による疾病であり,インスリンが分泌されていてもその作用が十分でない場合は耐糖能異常を生ずる.インスリン作用の発現には標的細胞(筋肉,脂肪,肝)のインスリンに対する反応性の異常でも惹起するが,またインスリンそのものの異常でもインスリン作用の発現が低下する.インスリン作用発現のための第一歩は,インスリン・レセプターへの結合である.したがって,標的組織のレセプターが異常であっても,インスリン側のレセプター結合部位が異常であっても,インスリン作用は低下する.このような異常をもつ患者が,稀ではあるがここ7〜8年で次々と発見され,新しい糖尿病の型としてother typesの中に含まれる.

IDDM(Ⅰ型)糖尿病の免疫療法

著者: 豊田隆謙 ,   佐藤譲 ,   新谷茂樹 ,   手塚幸子

ページ範囲:P.78 - P.80

 糖尿病の免疫に関するシンポジウムが,エドモントン(カナダ,1986年6月26日)で開催された.インスリン依存性(Ⅰ型)糖尿病〔insulin dependent(type 1)diabetes;IDDM〕の免疫異常について議論されたが,必ずしも成績が一致せず,矛盾が多く,混沌とした状況にある.それゆえ,IDDMの免疫療法は古くて新しい課題になっている.
 IDDMの免疫異常についてはかなりのことが分かってきたが,焦点は膵β細胞障害過程にあてられている.体液性免疫に関しては,ラ島抗体(ICSA)あるいはインスリン抗体(ln Ab)の出現とIDDM発症と関係があり,細胞性免疫に関しては,膵β細胞障害性Tリンパ球とそれをregulateしているサプレッサーTおよびヘルパーTリンパ球に異常があり,自己免疫疾患(autoimmune disease)の1つと理解されている.したがって,免疫過程のどこを調節すれば膵β細胞障害性Tリンパ球を抑えることができるかを考えるべきである(図).

膵移植の現況と展望

著者: 高見実 ,   出月康夫

ページ範囲:P.82 - P.84

 膵移植の歴史は古く,すでに1893年にヒツジの膵組織片を糖尿病性昏睡の少年の皮下に異種移植したという最初の膵移植の報告がみられる.1960年に入りAzathioprine(AZA)の発見により腎・心臓などの各臓器移植の臨床応用が盛んとなり,膵移植も1966年第1例の臨床報告がなされ,すでに20年の月日が流れようとしている.本稿では,膵移植のかかえる問題点を明らかにし,わが国での臨床応用の可能性について述べてみる.
 膵移植には,血管吻合を用いる膵臓移植と,内分泌腺組織であるラ島のみを移植するラ島移植の2つの方法がある.後者のラ島移植においては,純粋のラ島が多量に分離回収できる小動物では目覚ましい進歩がみられるものの,ヒトを含めた大動物では膵臓の豊富な繊維成分のため純粋なラ島が十分量分離回収できず,臨床においてはその成績はきわめて不良である.1984年6月までに166例の臨床報告があるものの,インスリン注射から完全に離脱できた症例は1例もない.現在欧米においては,前者の血管吻合を用いた膵臓移植が主体となっており,本稿でも同移植方法について述べる.

座談会

糖尿病患者のホームケアをどう指導するか

著者: 平田幸正 ,   池田義雄 ,   池田正毅 ,   繁田幸男

ページ範囲:P.87 - P.100

繁田 本日は,「糖尿病患者のホームケアをどう指導するか」につきまして,平田先生,池田義雄先生,池田正毅先生に,いろいろお話を伺っていきたいと思います.どなたも糖尿病の大ベテランですし,患者の診療,教育についても長年のご経験があります.したがって,ホームケアについていろいろなノウハウをたくさんおもちだと思いますので,今日はそれを忌憚なくご披露いただければ幸いです.
 ご承知のように,成人病というのはホームケアが非常に大事なのですが,とくに糖尿病は食事療法,運動療法,これはもうホームケアの充実がなくては事実上成り立ちません.しかも昭和56年に,わが国においてもようやくインスリンの自己注射が法的に認められました.これはもちろんそれ以前からもすでに実行されていたわけですけれども,それ以後はとくに患者が在宅でインスリン療法を行うということが急速に普及しました.61年4月には血糖自己測定が健保適用になったということで,この面でもさらにホームケアが徹底してきたということができます.

Current topics

電子内視鏡の現況

著者: 市岡四象 ,   片山修 ,   長谷川みち代

ページ範囲:P.137 - P.145

 日本人は独創性はともかくとしても,応用力に関しては抜群の能力を持っている民族といえよう.ファイバースコープがわが国に導入された直後に,そのスコープの外側に鉗子をとりつけて胃生検に成功したのも先達であり,接眼部にTVカメラを装着してモニターTVに映像させたのも日本人である.
 後述するように,当時のTVカメラは超大型で,重いし,その操作も大変だった.「いっそのこと,ファイバースコープを用いないで,TVカメラを飲み込んで直接映像を取り出すことを考えたらどうだろう」とメーカーの技術者に話したら,「等身大のTVカメラをどうやって体内に入れられますか?」と一笑に付されてしまった.

カラーグラフ 皮膚病変のみかたとらえ方

皮膚に原発する癌の臨床像

著者: 石川英一 ,   二瓶義道

ページ範囲:P.106 - P.107

概念
 皮膚癌には大別して,皮膚に原発するものと,皮膚以外の臓器に発生し,皮膚に転移するものとがある.本文では原発性皮膚癌について述べる.原発性皮膚癌には,(1)表皮粘膜上皮および毛包上部の重層扁平上皮に発生する有棘細胞癌,(2)脂腺,汗腺,毛包を発生母地とする皮膚付属器癌,および,(3)表皮内癌がある.さらに表皮内癌にはBowen病と乳房外Paget病の別がある.乳房Paget病は乳癌の皮膚転移と考えられるのでここでは省略する.

リンパ節疾患の臨床病理

ホジキン病

著者: 茅野秀一 ,   片山勲

ページ範囲:P.117 - P.120

 ホジキン病(Hodgkin's disease)は,いわば"古くて新しい病気"である.リンパ系腫瘍性疾患の歴史は,1832年Thomas Hodgkinが,系統的リンパ節腫脹と脾腫を伴い,悪液質で死亡した7症例を報告したことに始まる.以後,症例の蓄積・解析が進むにつれて,このようなリンパ系疾患群から白血病と現在の非ポジキンリンパ腫に相当するリンパ肉腫・細網肉腫が独立疾患として分離された.その残りのなかに特異な形態を呈する細胞(spezifische Zellen)の出現を特徴とする疾患群があり,これはSternbergによってリンパ肉芽腫症(Lymphogranulomatosis)と呼ばれた.現在,ホジキン病と呼ばれるものはこのリンパ肉芽腫症に相当し,spezifische Zellenのうち多核のものはReed-Sternberg細胞(RS細胞),単核のものはHodgkin細胞(HD細胞)と呼ばれることが多い.
 悪性リンパ腫は,ポジキン病と非ポジキン病とに2大別されるのが一般的である.しかし,最近の急速な免疫学の進歩が非ポジキンリンパ腫研究に数々の成果をもたらしたのに対して,ホジキン病に関しては腫瘍組織中に出現するリンパ球・組織球が非腫瘍性・反応性のものであることが確立しているものの,疾患の本質に迫る腫瘍細胞(RS細胞・HD細胞)の起原については未だ不明な点が多く残されている.

グラフ 消化管造影 基本テクニックとPitfall

胃(6)—隆起性病変;境界領域病変

著者: 西俣寿人 ,   西澤護

ページ範囲:P.122 - P.129

西澤 良性隆起性病変の中でポリープ,粘膜下腫瘍の他にもう1つ問題になるのは,いわゆる境界領域病変ということになります.境界領域というと,異型上皮ともいいますし,IIa subtypeともいいますし,腺腫ともいいます.境界領域病変というのは生検でGroup IIIと診断される上皮性の隆起性病変ですが,普通のポリープとか,粘膜下腫瘍に比べると,形が少し変わって,どちらかというと広基性で平板状のものが多いといわれていますが,この症例はどうでしょうか(図1).

演習

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.109 - P.115

心電図演習【新連載】

50歳の会社員の男性が,労作時胸部圧迫感を訴えて,紹介来院した.

著者: 石村孝夫

ページ範囲:P.131 - P.134

既往歴 特記するものなし.喫煙1日30本を28年間(3年前に中止)
 家族歴 父,48歳で突然死

—内科専門医による—実践診療EXERCISE

関節痛,息切れ,他

著者: 高林克日己

ページ範囲:P.147 - P.152

 35歳,男性,運転手.5年前から膝関節痛があり,昨年から手指の移動性関節痛と腫脹,および朝のこわばりをみるようになった.2ヵ月前から息切れが強くなって階段を上れなくなり,また38℃の発熱をみたため,近医を受診したところ肺炎と診断され入院となった.しかし入院後も改善がなく,また右足の背屈ができなくなったため当科を紹介された.他の筋力の低下や筋痛は認めなかった.
 理学所見:身長172cm,体重62kg,体温37.8℃,血圧142/78,脈拍82/分,整.結膜:貧血・黄疸なし.口腔内:異常なし.頸部:リンパ節・甲状腺を触知せず.心音:正常,呼吸音:両下肺野にVelcroラ音を聴く.腹部:異常なし.四肢:浮腫なし,右足関節背屈不能.

講座 内科診療における心身医学的アプローチ【新連載】

循環器疾患(1)—本態性高血圧,本態性低血圧,起立性低血圧

著者: 菊池長徳

ページ範囲:P.158 - P.162

 よく知られているように,情動ストレスに対して敏感に反応する系として循環器があり,特に血圧はその際のよい指標となっている.このことはすでにCannonが指摘しているが,何か緊急事態に遭遇した場合,それに対処するため血液の循環を増やすことと関係しているものと思われる.この際,交感神経-副腎髄質系(カテコールアミン)の働きが主役をなしていることも,彼が動物実験で証明している.いわゆる緊急反応である.
 一方,Selyeはそのストレス学説において,慢性のストレスに対して脳下垂体一副腎皮質系(コーチゾル,アルドステロンなど)が主に反応することを証明している.いずれにしても種々のストレスに対し,自律神経-内分泌が相互に関係して反応するが,血圧はこの反応状態をよく反映している.

救急 図解・救命救急治療【新連載】

心肺蘇生の新しい概念とその限界

著者: 山本保博 ,   黒川顕

ページ範囲:P.164 - P.169

 最近の救急センターでは,DOA(dead onarrival,入室時心肺停止患者)が目出つようになってきた.救急情報システムの発達や,救急患者に対する世間の目が厳しくなってきたためだろうか,救急隊員も心肺蘇生を施行しながら何とか医療機関に搬送しようと努力することにも理由があるのだろうか.東京においては,病院前心肺停止(prehospital cardiopulmonary arrest)患者の蘇生成功率はすでに25%を越えている.
 心肺蘇生は,古くて新しい問題を多く含んでいる.胸骨を圧迫すると心臓から血液が駆出するというmechanismが,まだ十分解明されていない.それゆえ,閉胸式がよいのか,開胸式心肺蘇生にしたほうがよいのかも議論のあるところである.

症例から学ぶ抗生物質の使い方【新連載】

糖尿病に伴う尿路感染症

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.170 - P.171

症例
 58歳女性.糖尿病歴が20年あり,インスリンをNPH16U毎朝使用している.2カ月前と1カ月前に37.5℃の発熱と排尿障害を数日間認め,外来の診察ではCVAに圧痛はなかった.尿検査上,尿中に多数の白血球を証明し,尿糖は++++であった.ただちに治療を開始した.2カ月前には第1世代経口剤750mg/日を5日間投与し,尿所見も改善した.1カ月前はST合剤4錠を1回で投与し解熱していた.2回とも尿培養は大腸菌を105/ml以上認めている.今回は38℃の発熱とCVAの圧痛で救急外来を訪れている.緊急検査では無数の白血球を尿中に認めている.

循環器疾患診療メモ【新連載】

右室梗塞

著者: 山科章 ,   高尾信廣

ページ範囲:P.174 - P.175

 従来,急性心筋梗塞は前壁梗塞,下壁梗塞などと分類され,左室の梗塞として考えられてきた.右室については病理的には認められていても臨床的には検討されることはなかった.1970年代になりSwan-Gantzカテーテル,心エコー,心臓核医学検査の発達により右室梗塞の臨床診断が可能となり,急性心筋梗塞の中で特異な病態を示すものとされ注目されるようになった.

新薬情報

アゼプチン〔エーザイ〕 一般名:塩酸アゼラスチン—アレルギー治療剤

著者: 清川重人 ,   水島裕

ページ範囲:P.154 - P.156

概略
 気管支喘息および鼻アレルギーでは,気管支粘膜や鼻粘膜の肥満細胞上のIgE抗体が抗原と結合し,ヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質が遊離され,気道平滑筋の攣縮,気道粘液や鼻汁の分泌亢進,毛細血管透過性の亢進が起こり,喘息発作や鼻アレルギー症状が誘発されると考えられている.
 アレルギー治療剤としての化学伝達物質抑制剤は,発作を抑える対症療法とは異なり,疾患発症機構に作用して発作を予防する薬剤として,これまでにインタール(DSCG),リザベン(トラニラスト),ザジデン(ケトチフェン)などが開発,臨床応用されている.アゼプチン(Azeptin,アゼラスチン)はエーザイが世界に先駆けて開発したフタラゾン誘導体であり,従来の薬剤がその作用点をSRS-A(slow reacting substance of anaphyla-xis)としてしかつかめなかったのに対し,アゼプチンはロイコトリエンを作るリポキシゲナーゼに作用しロイコトリエンの産生を抑制,さらにロイコトリエンの直接拮抗作用をも合わせもつ新しいタイプのアレルギー治療剤である.また,喘息に対してはアレルギー型の喘息はもちろんのこと,抗原抗体反応とは関係のない運動誘発喘息においても,化学伝達物質を介する気道狭窄を抑制し効果を発揮するという.

一冊の本

「遠き落日」—渡辺 淳一,角川文庫,昭和57年

著者: 相澤豊三

ページ範囲:P.173 - P.173

 往々にして偉人の伝記は,その光の部分が強調され,陰の部分や人間的な側面が十分に現わされていないきらいがある.野口英世の伝記もその典型であり,「貧農の子として生まれ,米国に渡り数々の発見をし,世界に有数な医学者となる」という伝記を子供の頃から読み親しんできたのは筆者だけではないと思う.本書の著者渡辺淳一氏は整形外科医出身の作家だけに,そのような偶像崇拝的な伝記にあきたらず,外側から野口英世像を描き出すだけでなく,その体内深く分け入って骨を探るといったまさしく外科医のメスと作家のペンとの緊密な連係を物語っているようで,非常に興味深い.事実,野口英世についての日本の伝記は米国における生活の記述が十分でなく,また米国の伝記は日本における生活の記述が十分でない.本書はその両者に偏ることなく描かれている.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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