文献詳細
今月の主題 糖尿病診療の現況
トピックス
文献概要
糖尿病の免疫に関するシンポジウムが,エドモントン(カナダ,1986年6月26日)で開催された.インスリン依存性(Ⅰ型)糖尿病〔insulin dependent(type 1)diabetes;IDDM〕の免疫異常について議論されたが,必ずしも成績が一致せず,矛盾が多く,混沌とした状況にある.それゆえ,IDDMの免疫療法は古くて新しい課題になっている.
IDDMの免疫異常についてはかなりのことが分かってきたが,焦点は膵β細胞障害過程にあてられている.体液性免疫に関しては,ラ島抗体(ICSA)あるいはインスリン抗体(ln Ab)の出現とIDDM発症と関係があり,細胞性免疫に関しては,膵β細胞障害性Tリンパ球とそれをregulateしているサプレッサーTおよびヘルパーTリンパ球に異常があり,自己免疫疾患(autoimmune disease)の1つと理解されている.したがって,免疫過程のどこを調節すれば膵β細胞障害性Tリンパ球を抑えることができるかを考えるべきである(図).
IDDMの免疫異常についてはかなりのことが分かってきたが,焦点は膵β細胞障害過程にあてられている.体液性免疫に関しては,ラ島抗体(ICSA)あるいはインスリン抗体(ln Ab)の出現とIDDM発症と関係があり,細胞性免疫に関しては,膵β細胞障害性Tリンパ球とそれをregulateしているサプレッサーTおよびヘルパーTリンパ球に異常があり,自己免疫疾患(autoimmune disease)の1つと理解されている.したがって,免疫過程のどこを調節すれば膵β細胞障害性Tリンパ球を抑えることができるかを考えるべきである(図).
掲載誌情報