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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻10号

1987年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方 Ⅱ 神経・筋疾患治療薬 痙縮と異常運動

51.コレア,チック,ジストニーの薬物治療

著者: 渋谷統寿1 本村政勝2

所属機関: 1国立療養所川棚病院 2国立療養所川棚病院神経内科

ページ範囲:P.1872 - P.1873

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 錐体外路系の主要な神経回路は黒質-線条体路であり,黒質から線条体にのびるドパミンニューロンは線条体のアセチルコリンニューロンを抑制性に調節している.このアセチルコリンニューロンは,GABAニューロンを促進的に調節することによって,黒質のドパミンニューロンに強力な抑制をかけている(図).黒質や線条体の神経細胞の変性脱落によりドパミン,アセチルコリンおよびGABAのバランスがくずれると,いろいろな不随意運動が出現する.
 ドパミンニューロンの変性,脱落により相対的にアセチルコリン系が優位になるとパーキンソン病となるが,コレア,チック,ジストニーはパーキンソン病とは反対に,黒質のドパミンニューロンを抑制しているGABAニューロンの機能が減弱し,ドパミンニューロンの機能が亢進することによって出現すると考えられており,その発現機序や障害部位,薬物反応に類似した点が多い(表1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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