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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻10号

1987年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方 Ⅱ 神経・筋疾患治療薬 自律神経障害

60.神経因性膀胱の薬物治療

著者: 服部孝道1

所属機関: 1千葉大学医学部・神経内科

ページ範囲:P.1890 - P.1891

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 排尿機能には,膀胱に尿を蓄える蓄尿機能と,膀胱に蓄えた尿を体外に排泄する排出機能とがある.前者は時間をかけて無意識的に行われ,後者は短時間に意識的に行われる.ともに複雑な神経支配を受けており1),その結果,蓄尿時には排尿筋が弛緩して尿道括約筋が収縮し,排出時には排尿筋は収縮して尿道括約筋が弛緩する.
 神経支配が障害されて起こる排尿障害は神経因性膀胱とよばれ,それには蓄尿障害と排出障害とがある.蓄尿障害は排尿筋の弛緩不全か尿道括約筋の収縮不全により,排出障害は排尿筋の収縮不全か尿道括約筋の弛緩不全によるものである.したがって,治療を開始する前に,蓄尿障害と排出障害のどちらを治療するのか,使用する薬物は排尿筋に対するものか,外尿道括約筋に対するものか,内尿道括約筋に対するものかを決定する必要がある2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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