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増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方 Ⅱ 神経・筋疾患治療薬 精神症状
64.睡眠導入薬の使い方
著者: 片山宗一1
所属機関: 1獨協医科大学・神経内科
ページ範囲:P.1898 - P.1899
文献購入ページに移動 睡眠薬は,現在広く使われているベンゾジアゼピン系製剤と非ベンゾジアゼピン系製剤とに2大別され,後者はさらに,古くからあるバルビツール酸系睡眠薬ならびに,いわゆる非バルビツール酸系睡眠薬(メタカロン,グルテチミドなど)とに大別することができる.後者の非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は強力に眠気を生じさせ,睡眠に引き込む睡眠増強作用を有し,sleep-enforcing drugs(睡眠増強剤)と呼ばれるのに対し,ベンゾジアゼピン系睡眠薬は自然の睡眠機序を促進すると考えられ,sleep-inducing drugs(睡眠導入剤)とも呼ばれる.
バルビツール酸系などの睡眠増強物質はREM睡眠抑制が強く,その持続を減少させ,睡眠障害の原因となる.また身体的・情動的依存性を有し,中止時に痙攣発作をみることがある.さらに,大量服用による中毒死の危険があるため,バルビツール酸剤は現在では,てんかんの治療,麻酔の導入などに適用が限られるようになってきた.
バルビツール酸系などの睡眠増強物質はREM睡眠抑制が強く,その持続を減少させ,睡眠障害の原因となる.また身体的・情動的依存性を有し,中止時に痙攣発作をみることがある.さらに,大量服用による中毒死の危険があるため,バルビツール酸剤は現在では,てんかんの治療,麻酔の導入などに適用が限られるようになってきた.
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