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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻10号

1987年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方 Ⅲ 呼吸器疾患治療薬 その他の呼吸器疾患

87.肺塞栓症の抗凝固療法

著者: 国枝武義1

所属機関: 1国立循環器病センター・内科心臓肺血管部門

ページ範囲:P.1954 - P.1955

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 肺の機能血管である肺動脈が塞栓子により閉塞する疾患が肺塞栓症である.塞栓子には血栓性,腫瘍性,脂肪性,空気性などがあり,このうち抗凝固療法の対象となるのは血栓性肺塞栓症に限られる.
 肺血栓塞栓症は体静脈系にできた血栓の肺への流入によって起こり,静脈系血栓症の一環として捉え,治療・対策を立てる必要がある1).肺塞栓症では,肺高血圧の発症による右室負荷と肺ガス交換の障害による動脈血低O2血症が特徴的所見である.急性期肺塞栓症は,ほとんどの症例で抗凝固療法に加えて血栓溶解療法を併用することにより,塞栓の溶解・縮小を認め,内科的に治療管理することが可能である2).本稿では,肺血栓塞栓症の抗凝固・血栓溶解療法を中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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