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増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方 Ⅳ 循環器疾患治療薬 急性心筋梗塞
100.急性心筋梗塞における抗不整脈薬の使い方
著者: 亀谷学1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学・第2内科
ページ範囲:P.1991 - P.1993
文献購入ページに移動 急性心筋梗塞では,不整脈に関与する障害心組織は時相により異なる.本症の不整脈発生機序は,異常自動能,リエントリー,triggered activityなどが知られており,発症からの時間,自律神経系因子や,心不全,心原性ショック,心室瘤などの合併症により複雑に修飾される.
しかし,現在用いられている抗不整脈剤の薬理作用は,正常または実験虚血下で理論づけられたものが多く,人心筋梗塞における作用機序は未知の部分が多い.また本症では,程度の差はあるが基礎に心機能不全があり,血流臓器分布は正常時と異なる.その結果,薬物動態も影響を受け,副作用発現閾値は変化する.時に不整脈の増悪や重篤な副作用出現につながり,病態を悪化させる.
しかし,現在用いられている抗不整脈剤の薬理作用は,正常または実験虚血下で理論づけられたものが多く,人心筋梗塞における作用機序は未知の部分が多い.また本症では,程度の差はあるが基礎に心機能不全があり,血流臓器分布は正常時と異なる.その結果,薬物動態も影響を受け,副作用発現閾値は変化する.時に不整脈の増悪や重篤な副作用出現につながり,病態を悪化させる.
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