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増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方 Ⅴ 消化器疾患治療薬 肝疾患
139.薬物性肝障害の薬物治療
著者: 岡部和彦1 志沢喜久2
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学・西部病院内科 2聖マリアンナ医科大学・第2内科
ページ範囲:P.2092 - P.2093
文献購入ページに移動薬物性肝障害は,広義には,中毒性肝障害とアレルギー性肝障害に大別される.文字通り,前者は用量依存性に肝障害の発生をみ,後者は遅延型アレルギー反応により肝障害の発症をみる.一般に薬物性肝障害とは,後者をいうことが多い.薬物性肝障害の判定は,一般に表の基準に基づいて行われる.
大久保ら1)(1976〜81)の成績によると,起因薬剤の薬効別頻度では,総計355例中抗菌化学療法剤155例(43.7%),その内訳は抗生剤118例(33.2%),サルファ剤10例(2.8%),抗結核剤24例(6.8%)であり,解熱鎮痛剤37例(10.4%),抗甲状腺剤13例(3.7%),抗てんかん剤4例(1.1%),抗糖尿病薬2例(0.6%),循環器作用剤46例(13.0%),抗癌剤15例(4.2%),麻酔剤18例(5.1%),精神安定剤10例(2.8%),ホルモン剤5例(1.4%),ヨード造影剤1例,その他49例(13.8%)で,その他の中に肝疾患治療薬のチオプロニン12例(3.4%)が含まれる.
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