文献詳細
文献概要
増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方 Ⅶ 血液疾患治療薬 出血傾向
181.DICの薬物治療
著者: 松田保1
所属機関: 1金沢大学医学部・第3内科
ページ範囲:P.2204 - P.2205
文献購入ページに移動 DIC(汎発性または播種性血管内凝固)の本態は,さまざまの原因により,血管内で血小板系および凝固系の著しい活性化を生ずることである.この結果,全身の主として細小血管内に血栓が多発し,このため,止血に必要な血小板やさまざまの凝固因子が血栓の材料として,または凝固活性化の過程で消費されて,流血中より消失する.したがって,DICの患者の血液を採取して検査すると,その凝固性は低下していて,血栓が多発しているにもかかわらず,その反対の現象である出血傾向も同時にみられることが多い.
DICは,さまざまの疾患に続発する症候群であり,DICの基礎疾患を治療して,その原因を除かぬ限り,その治療は困難であるが,同時に,血管内凝固の発現を防ぐため,抗凝血薬療法が行われる.
DICは,さまざまの疾患に続発する症候群であり,DICの基礎疾患を治療して,その原因を除かぬ限り,その治療は困難であるが,同時に,血管内凝固の発現を防ぐため,抗凝血薬療法が行われる.
掲載誌情報