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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻10号

1987年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方 Ⅷ 内分泌・代謝疾患治療薬 下垂体疾患

186.クッシング病の薬物治療

著者: 加藤堅一1 岡嶋泰一郎1

所属機関: 1九州大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.2218 - P.2220

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 クッシング病は,下垂体からのACTH分泌過剰による慢性の副腎皮質コルチゾール過剰症であり,本症の治療の目標は,ACTH分泌増加とその結果起こるコルチゾール過剰分泌を除去することにある.
 クッシング病の病因は,①下垂体原発のACTH産生腫瘍と,②視床下部中枢の異常に大別されるが,本症患者の約90%で下垂体に小腺腫(通常長径1cm以下)が見出され,さらにその小腺腫を摘出するとクッシング病が治癒することから,下垂体ACTH産生腺腫原発説が有力になってきた.しかし,クッシング病症例の約10%では腺腫が見出されず,下垂体は過形成ないし結節性過形成の所見を示す症例やHardy手術後の再発症例の存在も注目され,依然として本症の視床下部異常説を否定しえないのも現状である1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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