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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻12号

1987年11月発行

文献概要

今月の主題 脳卒中up-to-date 疫学的問題

病型別危険因子

著者: 上田一雄1

所属機関: 1九州大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.2492 - P.2493

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脳卒中の病型
 脳卒中は形態学的には,脳実内出血(以下脳出血),くも膜下出血,虚血性脳血管障害(主として脳梗塞)に分類される.しかし,これらはさらに病変の局在,経過,成因などによってさまざまに分類されている.
 脳出血では血腫の局在により被殼出血,視床出血,橋出血,小脳出血,頭葉出血などに分けられる.血腫の局在による分類は主として臨床症状の重篤性の判定や,手術の適応を決定する場合に便利である.脳出血の成因には高血圧(微小動脈瘤破裂),各種出血性素因(血液疾患,抗凝血薬療法など),動静脈奇型,アミロイド血管症,各種血管炎や脳腫瘍に伴うものなどが知られている.これらの成因のうち高血圧性のものは,被殼,視床,橋などの出血をおこし易く,アミロイド血管症や動静脈奇型には頭葉,とくに皮質下出血が多いという特徴がある.
 くも膜下出血は二次性や外傷性を除けば,いちご状動脈瘤,動静脈奇型,モヤモヤ病によることが多いが,まれには原因が明らかでない場合もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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