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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻12号

1987年11月発行

文献概要

今月の主題 脳卒中up-to-date 脳卒中の発生病理

脳血栓の成り立ち

著者: 緒方絢1 朔義亮1

所属機関: 1国立循環器病センター研究所

ページ範囲:P.2498 - P.2499

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 脳梗塞が起こった場合,いかなる局所循環障害によって梗塞巣がもたらされたかを解明する目的で種々の臨床検査法で検索が行われる.しかし梗塞を起こすにいたった循環障害がいかなるものであるかは全例において解明出来るものではない.結局は発症機序を解明するには,脳梗塞発症後急性期に死亡した臨床的に十分に検索された剖検例において,責任動脈を病理組織学的に検索する必要がある.脳梗塞発症後時間が経過した例については病巣が器質化してしまい,病変の発生機序を判定するのが困難である場合が多い.脳動脈の血栓性閉塞による脳梗塞例が急性期に死亡することは稀なので,脳梗塞発症後急性期に死亡し剖検された例の病理組織学的所見は貴重である.
 脳梗塞にいたる脳局所循環障害は次の三者に大別されるので,それぞれについて述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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