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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻12号

1987年11月発行

文献概要

今月の主題 脳卒中up-to-date 脳卒中におけるcontroversy

脳出血の外科的適応—特に被殻出血,皮質下出血—コメント

著者: 喜多村孝一1

所属機関: 1東京女子医科大学・脳神経外科

ページ範囲:P.2563 - P.2563

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 内科の先生方の多くは,脳内出血とくに被殼出血,皮質下出血は内科的に治療されるべきで,外科手術の適応はないと信じておられる.しかし,必ずしもそうとは言えない.
 もちろん軽症のものは内科的治療で十分治り得る.また,大出血で脳の破壊が高度で脳室内にも血腫が充満しているような重症例はいかなる治療法でも救い得ない.そこまでは脳の破壊が高度でなくても,血腫によるmass effect,随伴する脳浮腫,脳循環障害により生命を脅かされたり,強い後遺症を遺すものが少なくない.これらも,適切な内科治療とリハビリで良好な予後を得ることは多い.しかしながら,なかには血腫を手術により排除することにより,内科治療では望めない救命,後遺症の軽減,治療期間の短縮を得られるものがある.問題は,どのような症例にどのような手術を行うか,すなわち適応の決定である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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