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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻12号

1987年11月発行

文献概要

今月の主題 脳卒中up-to-date 脳卒中におけるcontroversy

リハビリテーションの開始時期—早期離床は是か非か—積極的早期離床の立場から

著者: 三好正堂1

所属機関: 1遠賀浅木内科医院

ページ範囲:P.2576 - P.2577

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 脳卒中の早期リハビリテーション(以下リハビリと略すが,内容は運動療法である)については,最近他に書いたので参照して頂きたい1).要約するなら「深い意識障害さえなければ,第3〜4病日より健側下肢に体重をのせて起立訓練を行う.これにより歩行に必要な健側肢の強化と麻痺肢の変形・拘縮の予防が容易に可能で,麻痺が高度であっても,他に重度の合併症さえなければ4〜5週以内に歩行可能になる」というものであった.この結論は,Hirschbergの方法2)を追試してきた12年間の経験から得たものである.
  一方,早期離床は脳循環のautoregulationが障害されている急性期には,脳内の虚血性病変を悪化させるので危険だという指摘もある3).しかし筆者の12年間の経験では,起立性低血圧を起こした例はもちろん,事故は1例にもなく,早期起立訓練が危険だという印象は持っていない.ただ,全例を機械的,盲目的に治療日程に合わせて強制的に訓練したのではなく,無理を強いないで臨機応変に遅らせた例はある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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