icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina24巻12号

1987年11月発行

今月の主題 脳卒中up-to-date

脳卒中におけるcontroversy

リハビリテーションの開始時期—早期離床は是か非か—否定的な立場から

著者: 栗山良紘1

所属機関: 1国立循環器病センター・脳卒中集中治療科

ページ範囲:P.2577 - P.2578

文献概要

 脳血管障害例の機能予後の面より考えれば,早期離床は望ましく,特に高齢者においてはいたずらに長期臥床を強いる結果,四肢筋力の低下のみならず呼吸器感染,尿路感染症などの合併症を誘発する結果となりかねない.しかし一方では動脈硬化性の内頸動脈や中大脳動脈,椎骨動脈などの脳主幹部動脈閉塞を有する症例では,離床時の血圧低下にともない,局部的な脳乏血,さらには新たな脳梗塞に結び付く危険性もある.早期離床に際して否定的な根拠というよりむしろ注意すべき点として脳血管障害急性期例や脳血管閉塞例における脳循環維持の障害について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら