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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻12号

1987年11月発行

文献概要

今月の主題 脳卒中up-to-date 脳卒中におけるcontroversy

リハビリテーションの開始時期—早期離床は是か非か—コメント

著者: 上田敏1

所属機関: 1東京大学医学部・リハビリテーション部

ページ範囲:P.2578 - P.2579

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 二木立氏のデータ1)によれば,リハビリテーションを早期に開始することのメリットには疑問の余地はない.すなわち発症後7日以内にリハビリテーションを開始した群と発症後2〜3カ月の安静臥床後にそれを開始した群とでは,最終的な歩行自立度にあきらかな差がみられた.特に70歳以上では,早期リハビリテーション開始群は最終的に33.3%が歩行自立し,しかもその半数以上が屋外歩行自立となったのに対し,わずか2〜3カ月遅れただけの非早期開始群では5.6%が歩行可能になったのみで,しかも全員が屋内歩行レベルにとどまったのである.
 このように非早期の開始によるリハ効果の低下は主に廃用症候群(筋萎縮・関節拘縮など)によるものであることも確認されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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