medicina24巻12号

1987年11月発行

講座 内科診療における心身医学的アプローチ

代謝・栄養障害をもつ患者（1）—摂食障害

著者： 青木宏之¹

所属機関： ¹北九州市立小倉病院・心療内科

ページ範囲：P.2648 - P.2652

　最近，神経性食思不振症や大食症（過食症）などの摂食障害が増えているといわれている．従来，本症の治療は極めて困難とされてきた．しかしここ10年ほどの間に学習理論に基づいた行動療法の有効性が確かめられ，広く認められるようになった^1）．本稿では，主として学習理論に基づいた病態の理解と治療法をできるだけ具体的に述べることにする．