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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻13号

1987年12月発行

今月の主題 免疫不全とAIDS

AIDS

AIDSの免疫不全の起こり方

著者: 中村玲子1

所属機関: 1国立予防衛生研究所・細胞免疫部

ページ範囲:P.2728 - P.2729

文献概要

 1981年に最初のAIDS症例が報告されてからわずか4年の間に病原ウイルスが発見され,その塩基配列までが同定されるに至ったが,AIDS発症に至るメカニズムについては,CD4のT細胞(OKT4,Leu3a)にHIVが感染して,これが破壊され減少するために免疫不全の状態になるという事実以外には,詳細は依然謎に包まれている部分が多い.HIVはCD4T細胞に選択的に感染して細胞変性効果を発現する.ヘルパー/インデューサーT細胞の減少は宿主の免疫機能を低下させ,日和見感染を合併し,AIDSに至るわけであるが,その間に長い潜伏期があり,ここに発症の引きがねとなるなんらかのメカニズムの存在が想定される.この機序の解明がAIDS研究の重要な鍵である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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