icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina24巻13号

1987年12月発行

文献概要

今月の主題 免疫不全とAIDS AIDS

AIDSの病期分類

著者: 南谷幹夫1

所属機関: 1都立駒込病院・感染症科

ページ範囲:P.2732 - P.2734

文献購入ページに移動
 AIDSはHIV(human immunodeficiencyvirus)の感染に由来する後天性免疫不全症候群で,helper T細胞の破壊減少,機能障害の結果,日和見感染症,悪性腫瘍,脳脊髄障害を起こしてくる複雑な症候群である.
 AIDSが発見された翌1982年,アメリカのCDCはAIDSのサーベイランスに必要な報告のためにAIDSの定義を定めて細胞性免疫不全,とくにT4リンパ球数減少,機能不全による免疫異常をきたす病態,例えばカリニ肺炎のような日和見感染症やKaposi肉腫を発症しており,その免疫不全が薬剤や放射線療法によるものでなく,またある種の悪性腫瘍や先天性疾患などによるものではないものとした.その後AIDSの原因ウイルスとして,LAV(Montgnier,1983),HTLV-III(Gallo,1984),ARV(Lavy,1984)が発見され,1986年にはHIVが統一名称に採用され,また検査法が開発されるに及び,1986年には定義を改訂して,HIVが証明されたり,抗HIV抗体が陽性である人にみられる日和見感染症およびリンパ系腫瘍を有するものとした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら