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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻2号

1987年02月発行

文献概要

今月の主題 炎症性腸疾患とその周辺—診断と治療 診断

肉芽腫とは,乾酪化とは

著者: 渡辺英伸1

所属機関: 1新潟大学医学部・第1病理

ページ範囲:P.242 - P.243

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肉芽腫granulomaとは
 Virchowは"肉芽腫"を肉芽組織からなる腫瘤ないし腫瘍と言う意味で用いた.今日でも,肉芽腫と言う用語は,(1)普通の肉芽組織から形成される腫瘤や限局性の慢性炎症細胞(マクロファージ,リンパ球,形質細胞,好酸球など)の集合に対して用いられる場合と,(2)成熟型単核食細胞(マクロファージ,類上皮細胞および巨細胞)の限局性集合巣に対して用いられる場合とがある.
 前者の代表的なものに,膿原性肉芽腫granuloma pyogenicum(=末梢血管拡張性肉芽腫granuloma teleangiectacum)がある.これは今日では"肉芽組織型血管腫hemangioma of granulation-tissue typeとも呼ばれるようになった.そして近年ではこのような病態に対して,"肉芽腫"と言う用語を用いまいとする傾向にある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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