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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻2号

1987年02月発行

今月の主題 炎症性腸疾患とその周辺—診断と治療

治療

潰瘍性大腸炎の内科的療法

著者: 北野厚生1 小林絢三1 大川清孝 押谷伸英 小畠昭重 吉安克仁郎 橋村秀親 日置正人 松本誉之

所属機関: 1大阪市立大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.248 - P.249

文献概要

 潰瘍性大腸炎(UC)は,Idiopathic InflammatoryBowel Diseaseと称せられ,大腸の慢性の炎症性腸疾患である.その病因への積極的な研究によって免疫異常が存在するとされているが,それのみでは病態の全ての説明がつかず,むしろ多元的な病因が存在し,それらが複雑にからみ合って再燃であるとか,遷延化といった発現に至るのではないかと想定される.
 したがって,その治療法は病因,病態を基盤としたものではなく,多分に経験に基づいた傾向が強い.さらに,本症に対する治療方針を立てる際に常に考慮すべきことは,そのUCが臨床的にどの位置にあるかである.すなわち,病期がどのstageにあるのか,罹患範囲は,初回発症か再燃か,さらに注腸造影,大腸内視鏡像において潰瘍の性質はどのようなものであるか……等々を整理して初めて治療方針が樹立されるのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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