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今月の主題 炎症性腸疾患とその周辺—診断と治療
治療
文献概要
炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎,Crohn病)は,現在のところ原因不明の疾患であり,治療法も確立しておらず,厚生省の難病に指定されている.サラゾピリン,副腎皮質ホルモン,メトロニダゾールなどの薬物療法や栄養療法により病変を緩解せしめ,日常生活に支障のない状態にすることが可能であるが,薬物療法を続けながらも,しばしば病状の悪化,再燃をきたすことがある.入院治療で緩解になった患者が,退院後の食事内容や生活条件で再燃し易くなることもある.本稿では,栄養療法を含めて食事療法について述べ,妊娠,分娩にふれながら再燃を防ぐために,どのような生活管理が必要であるかを考えてみたい.
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