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雑誌目次

雑誌文献

medicina24巻4号

1987年04月発行

雑誌目次

今月の主題 呼吸不全とその管理 editorial

呼吸不全—その新しい臨床的アプローチ

著者: 宮城征四郎

ページ範囲:P.566 - P.569

 "呼吸不全"という病態は,きわめて難解で取り扱いにくい分野であるという印象が,本邦の臨床医の間では概して支配的である.
 その主な理由の1つに,日本の卒前・卒後の臨床医学教育の中に占めるacute medicineの比重があまりにも小さいことが挙げられ,また,この病態を扱う本邦の麻酔科医や呼吸器科医によるミスリードが大きく影響しているものと思われる.

呼吸不全の病態生理

急性呼吸不全

著者: 窪田達也

ページ範囲:P.570 - P.572

呼吸不全(Respiratory failure)とは
 呼吸不全の概念は笹本,横山ら1)によって「原因の如何を問わず動脈血液ガス,とくにO2とCO2が異常な値を示し,そのために生体が正常な機能を営み得なくなった状態」と定義され,現在,厚生省特定疾患「呼吸不全」調査研究班(以後,呼吸不全研究班と略す)も同様の定義を継承している2)
 そして呼吸不全の診断基準は,従来提唱者によりさまざまであり,必ずしも一致していないが,最も一般的によく知られているものとしては,Campbellの示したPao2<60torr and/or Paco2>50torrの基準値がある3).一方,上記呼吸不全研究班では検討の結果,その診断基準を次のようにまとめた.①室内気吸入時の動脈血O2分圧が60torr以下となる呼吸障害,またはそれに相当する呼吸障害を呈する異常状態を呼吸不全と診断する,②呼吸不全を動脈血CO2分圧が45torrを超えて異常な高値を呈するものと,然らざるものとに分類する.③慢性呼吸不全とは,呼吸不全の状態が少なくとも1カ月持続するものとした.この診断基準の最大の特色は,呼吸不全を動脈血Po2のみで規定した点であり,動脈血Pco2は呼吸不全の型の分類に用いていることである.

慢性呼吸不全

著者: 谷本普一

ページ範囲:P.574 - P.575

 呼吸不全とは,動脈血ガスが異常な値を示し,そのために生体が正常な機能を営むことができない状態をいう1).血液ガス異常の基準は,Pao2が60torr以下であり,「慢性」とは,呼吸不全の状態が1カ月以上持続するものと規定される2).また,安静時には正常範囲の血液ガスを示しても,運動負荷により異常値を示すものも,慢性呼吸不全に含められる.

呼吸筋不全

著者: 金野公郎 ,   田窪敏夫

ページ範囲:P.576 - P.578

 呼吸筋不全とは,最大の吸気筋である横隔膜が種々の病因により筋疲労となり,その結果,正常の肺胞換気量を維持するために必要とする圧変化を呼吸器系に持続して発生しえない病態である1).

呼吸不全の臨床診断

診断のためのプロトコール

著者: 檀原高 ,   吉良枝郎

ページ範囲:P.580 - P.582

 呼吸不全とは,組織レベルでの酸素輸送・炭酸ガス除去の障害をきたす病態をいうが,臨床的には動脈血中の酸素・炭酸ガス分圧値から規定される1).Campbellらは,呼吸不全をPao2<60 torr and/or Paco2>50 torrとし,病態の違いからhypoxaemic failure(hypoxaemia without hypercapnia)とventilatory failure(hypoxaemia with hypercapnia)に分類している2).しかし,hypercapniaの主因は肺胞低換気であり,かつPao2とPaco2は連鎖して変動することより,最近では本病態の主眼を低酸素血症に置く傾向にある.本邦では厚生省特定疾患「呼吸不全」調査研究班(班長 横山哲朗教授)により,Pao260torr以下を呼吸不全として定義するように提案されている3)
 他項でも詳細に述べられているが,呼吸不全の基礎疾患は多彩である(表1).さらに実地臨床においては,種々の病態が関与していることが少なくない4).本項では,日常遭遇する呼吸不全症例に対する,その診断から病態把握までのポイントについて解説を加える.

臨床症状と理学所見

著者: 宮城征四郎

ページ範囲:P.584 - P.585

 医学史上,動脈血採血が初めて試みられたのは1919年1)のことであり,呼吸不全の診断や治療方針の決定に動脈血ガス分析(以下ABG)が広く応用されたのは1960年代以来のことであるから,元来,呼吸不全という病態は患者の臨床症状や理学所見に基づいて管理されたものと思われる.
 今日,呼吸不全は定義そのものがABGの数値に基づいており,その管理法の選択も同検査成績に大きく依存しているのが現状である.

動脈血ガス分析の臨床的解釈

著者: 桜井滋 ,   大谷信夫

ページ範囲:P.586 - P.588

 生命を脅かすようなvital signがあるときや,症状・病歴から呼吸不全が疑われ,正確な評価が望まれるときには,速やかに動脈血ガス分析(ABG=arterial blood gas analysis)を行わねばならない.ABGの生理学的読解法は成書に詳しく,解釈のためのdiagramも多数提案されているが,実際の臨床ではより迅速な評価が要求される.本稿では,生理学的根拠に基づいて,可能な限り単純化したruleを用いたABGの臨床的評価法について述べる.

肺機能検査—実施上の工夫と解釈

著者: 佐々木孝夫

ページ範囲:P.590 - P.592

 呼吸不全の臨床診断にあたって,たとえば呼吸困難が訴えられれば,理学所見を参考にし,まず,①呼吸不全があるのではないかと疑い,次に,実際,②呼吸不全にあるかどうかを確認し,もし,呼吸不全があれば,③それをきたしている病態生理を知りたくなり,最終的に,④原因疾患は何かという診断プロセスがある。
 このプロセスのうち,②および③のレベルの検査は呼吸機能検査が主となる.①のレベルでも,呼吸機能検査がからんでくる.なぜならば,呼吸不全の場合,呼吸困難は必発であるが,呼吸困難,即,呼吸不全を意味せず,その鑑別に呼吸機能検査がおおいに役立つ.Campbell & Guz1)は,たとえば気管支喘息での呼吸困難の知覚要素を,表1のごとく末梢神経学的に分析している.これらの原因因子をときほぐすのに,やはり呼吸機能検査が必要なのである.

呼吸不全の基礎疾患

著者: 陳和夫 ,   大井元晴 ,   久野健志

ページ範囲:P.594 - P.596

 呼吸不全とは,「動脈血ガス(とくにO2,CO2)が異常な値を示し,それがために生体が正常な機能を営み得ない状態」1)と定義されている.
 また,呼吸不全の診断基準は,厚生省特定疾患「呼吸不全」調査研究班2)によると,「室内気吸入時の動脈血O2分圧が60torr以下となる呼吸障害またはそれに相当する呼吸障害を呈する異常状態を呼吸不全と診断する」とされている.

呼吸不全の治療

呼吸不全治療のプロトコール

著者: 諏訪邦夫

ページ範囲:P.599 - P.601

「呼吸不全治療」の基本的考え方—「治療」から開始する
 呼吸不全治療の基本的な考え方には,通常の内科や外科の医療の場合とは大きく異なる点がひとつある.
 通常の医療においては,患者をみたらまず検索する.すなわち既往症と現症を聴取し,次に理学的所見と検査を施行し,さらに診断をすすめ鑑別診断を行い,それからはじめて治療にかかるのがルーチンである.本号の特集も「診断」の項目が「治療」の項目よりも先行しているのは,この考え方に沿ったものであろう.

酸素療法のステップと選択

著者: 浅井貞宏

ページ範囲:P.604 - P.605

 呼吸不全における低酸素血症発生の病態としては,①肺胞低換気,②拡散障害,③VA/Q不均等分布,④シャント,の4つが考えられる.このうち,②,③によるものが最もよい酸素療法の適応となる.①の肺胞低換気が存在する場合には,高濃度の酸素を投与すると換気障害を増強するので注意が必要である.④のシャントの場合は,それをきたした病態の改善が第1である.酸素療法の効果は,低酸素血症の是正による重要臓器の機能回復,換気仕事量,心筋仕事量の低減などによって現れる.

吸入療法の適応と実際

著者: 中島明雄 ,   池田顕彦

ページ範囲:P.606 - P.607

 気管支喘息重症発作時や慢性閉塞性肺疾患の気道閉塞による呼吸不全の治療は,ジェットネブライザーによるβ2刺激剤エロゾル吸入が有効である.心疾患などの禁忌がなければ,成人にはテルブタリン(ブリカニールR)2〜3A(0.4〜0.6mg)あるいはサルブタモール(ベネトリンR)吸入液1〜2ml(5〜10mg)をそのまま,もしくは生理食塩水1〜2mlに希釈して用いる.効果があれば1時間後に吸入をくり返し,以後症状に応じて2〜4時間毎にくり返し吸入させる.
 一般に吸入療法は,気道閉塞を主症状とする疾患を対象にβ2刺激剤,抗コリン剤,ステロイド剤,去痰剤などを経気道的に投与する局所療法で,経口投与や経静脈的投与と比較して,投薬量の減量と迅速な効果の発現を期待し得る利点がある.他方,吸入の巧拙や機種によって薬剤の肺内吸入量や沈着部位が異なり,気道粘膜を刺激し気管支喘息発作を誘発することがある.また,ネブライザーが感染源になることがあるなどの欠点を有する.

理学療法の適応と実際

著者: 蝶名林直彦

ページ範囲:P.609 - P.611

 急性呼吸不全とくにベンチレーター使用中およびその回復期や慢性呼吸不全状態の患者の多くは,気道内に喀出されにくい分泌物を有し,また,肺でのガス交換能の低下に加え,呼吸筋や四肢筋の筋力が低下し,全身の消耗状態に陥っている.
 したがって,より少量のエネルギーによって排痰を行い,また従来肺でのガス交換を円滑にすべき方法が編み出されてきたわけであり,それを総称して肺理学療法と呼ぶ.本稿では,まず理学療法の適応について述べ,次に,気道内吸引と体位ドレナージ法,および主に急性期に行う呼吸訓練について具体的に解説する.

薬物療法の選択と意義

著者: 大西明弘 ,   石崎高志

ページ範囲:P.612 - P.618

 呼吸不全のため緊急な治療を必要とする患者は,主に気管支の攣縮,粘膜浮腫および分泌亢進の症候をもつ.また,これらの患者の大半は,基礎疾患として,慢性閉塞性肺疾患(COPD),喘息,呼吸器感染症などを併発していることも多い.そのため,呼吸管理および酸素療法,輸液療法などの治療はもちろんのことながら,気管支拡張剤,副腎皮質ステロイド,抗生物質などの治療が必要となる.
 本稿では,気管支拡張剤,ステロイド,呼吸刺激(促進)剤,抗アレルギー剤,去痰剤など,呼吸不全に期待される薬剤の作用機序,適応,投与方法について記載する.なお,テオフィリンを除いては,臨床薬物動態理論,血中濃度モニタリング,有効血中濃度域などに基づく臨床薬理学的アプローチによる至適投与設計が今日不可能であり,今日まで経験的に行われてきた臨床知見についてのみ記載せざるを得ない.

人工的呼吸管理

人工呼吸—その適応と換気モードの選択およびウィーニング

著者: 沼田克雄

ページ範囲:P.620 - P.622

 人工呼吸とは,人工換気(物理的手法を用いて,より望ましい換気を患者に付与すること)の慣用的表現である.

気道確保—その適応と方法

著者: 松村理司

ページ範囲:P.624 - P.625

適応
 1)正常肺の急性呼吸不全(図11)
 ①神経筋疾患(ギランバレー症候群,重症筋無力症),低換気症候群,高度胸郭変形,上気道閉塞,薬物中毒による昏睡などをさす.

人工呼吸中の全身管理—そのモニタリングとフローシートの作り方

著者: 藤原恒夫

ページ範囲:P.627 - P.629

 人工呼吸器を用いての器機呼吸は,呼吸管理の中でもとくに重篤な呼吸不全状態の治療を目的としてなされるものである.したがって多臓器障害を合併している場合が多く,それらはまた悪循環をも形成しやすいため,人工呼吸中は,呼吸機能のみでなく循環器系,体液,電解質,酸塩基平衡,栄養,感染など全身にわたるモニタリングを行い,それによって補正が比較的容易である早期に問題を見出し,早めにそれを是正するよう努めることが肝要である.

人工呼吸中の合併症とその対策

著者: 鶴谷秀人

ページ範囲:P.630 - P.632

 人工呼吸は,呼吸不全の急性発症の時期に換気の改善および維持を目的として行う.それは間欠的あるいは持続的に気道内に陽圧を加える方法であるから,自然呼吸と異なり非生理的で危険を伴う.したがって,適応すなわち開始時期の決定を慎重にし,開始したら細心の注意と十分な観察によって合併症の予防と治療に心掛ける.
 人工呼吸中には人工呼吸器そのものあるいは不適切な取り扱いによる合併症があるが,ここでは生理的でない人工呼吸のために合併する臓器障害について述べる.

人工呼吸中の栄養管理

著者: 金野公郎 ,   田窪敏夫

ページ範囲:P.634 - P.636

 栄養障害は,呼吸不全にみる多臓器障害の1つとして,あるいは他の臓器障害をひき起こす重要な因子でもある.とくに呼吸筋の構造上の変化および機能障害(呼吸筋不全),換気応答の低下,免疫機構の障害などが栄養と呼吸不全との接点病態である1)

HFV—その原理と臨床経験

著者: 福地義之助

ページ範囲:P.638 - P.639

HFVの定義と分類
 HFV(High Frequency Ventilation)は高頻度換気法と訳され,従来の人工呼吸法(Conventional Mechanical Ventilation;CMV)に比較して,少量の1回換気量と高頻度の呼吸数によってガス交換を維持する方法である.高頻度とは,安静換気時呼吸数の4倍以上と理解されている1)
 HFVは1960年代の終わりに開発されて以来,その名称,装置や方法が多岐にわたっている.現時点で整理したものが表1である.

ECLA,ECMO—その現状と臨床経験

著者: 寺崎秀則

ページ範囲:P.640 - P.641

現状
 1)新生児重症呼吸不全に対するECMO(extracorporeal membrane oxygenation)
 米国のBartlettは,新生児重症呼吸不全にECMOを応用して高い救命率を報告している.体重2kg以上,生後7日以内の呼吸不全症例で,NICUにおける最大限の治療(薬物治療,外科手術,100%酸素とベンチレーターによるガス交換補助)にもかかわらず,表1に示す5項目中いずれか1つの項目に該当する症例をECMOの適応としている.なお,II度(脳室内出血)以上の高度の頭蓋内出血症例,救命できても正常生活不可能と推測される症例(長期心停止後の蘇生例)は禁忌である.以上の条件を満たす症例を対象に,ECMOと従来のベンチーター治療をprospective randomized studyで比較した結果,ECMOは有意に救命率が高いことが証明された1)
 現在,米国では年間数百例の新生児ECMOが実施されている.わが国でも新生児ECMOの救命例が報告されるようになった.

特殊な病態下の呼吸管理の実際

気管支喘息発作重積状態

著者: 江頭洋祐 ,   牛島正人

ページ範囲:P.642 - P.643

 一般に喘息重積発作とは,適切な治療を行っても12〜24時間重症発作が持続している状態をいう.通常,重積状態は難治性喘息患者,つまりステロイド依存性患者や不適切な治療しか行われていない患者などに,感染,過労,精神的ストレスなどが加わって出現してくることが多い.重積発作による死亡率は約2%と報告されているが,突然死を起こすことがあるため,早急に適切な処置を行う必要がある.

成人呼吸促迫症候群(ARDS)

著者: 加藤幹夫

ページ範囲:P.644 - P.645

ARDSとは
 ARDS(adult respiratory distress syndrome;成人呼吸促迫症候群)とは,1967年にPettyらがはじめて独立の症候群として提唱した概念1)であって,IRDS(infantile respiratory distress syndrome;新生児呼吸促迫症候群)に類似した症状が,各種の肺または肺以外の臓器に対する侵襲を契機として,元来健常であった成人に重篤な急性呼吸不全が惹起されることからこのように命名された.その症状としては,高度の呼吸困難,通常の方法での酸素吸入では改善されない重篤な低酸素血症,および胸部X線上での両側性びまん性浸潤陰影などが出現するのが特徴であって,肺の病理所見として無気肺,毛細血管うっ血および肺胞内への浸出と硝子膜形成などが認められる.

慢性閉塞性肺疾患(COPD)急性増悪

著者: 水越和夫 ,   福井俊夫

ページ範囲:P.646 - P.647

 慢性閉塞性肺疾患患者に何らかの増悪因子が加わると,急激にHypercapnic respiratory failureの状態となり,CO2ナルコーシスに陥ることがある.その場合にはベンチレーターによる人工換気を余儀なくされるが,原疾患の病態の程度と,増悪因子の可逆性の良否などによって,ベンチレーターからの離脱が困難となることも少なくない.本稿では,COPDの増悪因子の病態と治療,ベンチレーターからの離脱,weaningの方法とその成否に関与する因子などについて述べる.

溺水

著者: 当銘正彦

ページ範囲:P.648 - P.649

溺死・溺水の疫学
 溺死(drowning)は,交通事故,墜落事故とともに3大事故死の一角をなし,わが国では毎年6,000人前後の溺死者を数えているが,とりわけ20歳未満の若年層に集中して発生する。溺水(near drowning)の原因の大半は水泳技術の稚拙によるが,その1/3程度はむしろ水泳上手に起こっている.すなわち,若者特有の虚栄や過信による状況の誤認,飛び込み時の外傷,あるいは飲酒や服薬などが溺水の伏線として作用する.特殊な例では,潜水距離を延ばさんがため,事前に行う過換気による低炭酸ガス血症は,潜水中の呼吸困難感を消失せしめ,低酸素血症による意識障害を招くといわれ,水泳中の過換気により誘発されるてんかん発作と併せ,過換気にまつわる溺水も散見される.

胸部外傷

著者: 平安山英盛 ,   真栄城優夫

ページ範囲:P.650 - P.652

 胸部は,呼吸,循環器など生命維持に必要な重要臓器を含み,外力を受けると種々の呼吸,循環障害をきたす.

呼吸不全のリハビリテーション

リハビリテーション・プログラム

著者: 梅田博道

ページ範囲:P.654 - P.655

 呼吸不全のリハビリテーション・プログラムといえば,呼吸不全を生じた原疾患の治療が先決で,次にリハビリテーションの目的と慢性呼吸不全に対する対策の原則を再確認する必要があろう.
 呼吸不全のリハビリテーションの目的は,呼吸障害の症状と合併症をできるだけ減らすことと,できるだけ快適に日常生活を送れるようにすることである.そして,慢性呼吸不全に対する対策の原則は発症因子と増悪因子の除去で,具体的に列挙すれば表のとおりである.

運動療法

著者: 長坂行雄

ページ範囲:P.656 - P.657

運動療法の意義
 慢性呼吸不全の患者の安定期では,安静時には呼吸困難がないが,労作によって呼吸困難となる状態が続く.このため,家事,通勤などの家庭生活,社会生活が困難となる.運動療法では,このような日常生活中の動作における呼吸訓練を行って,日常活動(ADL)の拡大と改善をはかる.慢性呼吸不全患者の日常生活では,最も活動の支障となるのが歩行である.したがって,歩行時の呼吸訓練が運動療法の主体となる.
 運動療法には,エルゴメーターを使った下肢,あるいは上肢の運動も試みられている.それぞれ実際に行った運動の効率と持久力は改善するが,歩行運動にはあまり有効でない.別項で解説される呼吸筋強化訓練法は併用するとよい.

呼吸筋強化療法

著者: 町田和子 ,   川辺芳子

ページ範囲:P.658 - P.659

呼吸筋疲労について
 呼吸筋は吸気筋と呼気筋に分けられ,吸気筋は横隔膜,外肋間筋,呼吸補助筋から,呼気筋は内肋間筋,腹筋からなり,横隔膜は吸気筋として最も大きな役割を果たしている,呼吸筋は他の骨格筋と同様,type 1,type 2a,type 2bの3種類の筋線維からなる.成人の横隔膜筋は,type 1が55%,type 2aが20%,type 2bが25%を占めるといわれている.
 慢性呼吸器疾患では呼吸筋とくに横隔膜の萎縮が報告されており,この場合type 2線維の萎縮が主体で,これは筋力の低下と相関する.

在宅人工呼吸器療法の経験

著者: 岸不盡彌

ページ範囲:P.660 - P.661

 近年,慢性呼吸不全の急性期における治療技術の向上により,びまん性肺疾患,神経筋疾患や高位脊髄損傷など換気障害を伴う呼吸不全患者の長期生存が可能になったが,一方では,人工呼吸器から離脱が困難な症例も増加している.安定状態にある人工呼吸器依存患者に対して,欧米では,積極的に在宅人工呼吸器療法が行われるようになり,各地にこの治療を行うセンターも設立されている1,2).しかし,わが国での在宅人工呼吸器療法は,いくつかの病院で試行されているに過ぎない.
 本稿では,夜間肺胞低換気症候を伴うRigidspine syndromeの1例に対する在宅人工呼吸器療法の経験を紹介し,実施方法について述べる.

在宅酸素療法

著者: 石原照夫 ,   荒井達夫

ページ範囲:P.662 - P.663

 在宅酸素療法(HOT:Home Oxygen Thera-py)は,1985年3月に社会保険の適用が開始されてから,急速に普及しつつある.厚生省特定疾患「呼吸不全」調査研究班(長野準班長)の全国調査によれば,月別のHOT新規開始症例数は,1985年7月以降毎月100〜150例前後に及び,保険適用後約1年間でHOT実施症例数は全国で約2,000例に達した1).症例数からみても,わが国は仏,米,英に次ぐHOT実施国ということになる.これは,わが国における対象症例数の潜在的な多さと,第一線医師の関心の高さを反映したものといえよう.
 本稿では,このような背景を踏まえ,HOT実施に際しての現時点での問題点に焦点をあてて述べたい.

呼吸不全急性増悪の予防と対策

著者: 稲冨恵子

ページ範囲:P.664 - P.665

 慢性呼吸不全をきたす基礎疾患は,慢性閉塞性肺疾患,肺線維症(びまん性間質性肺炎),肺結核ならびにその後遺症,肺癌,その他である.昭和61年度に実施された厚生省特定疾患,呼吸不全調査研究班治療分科会によるアンケート調査では,慢性呼吸不全のため在宅酸素療法を行っている患者数は1,900人を上回る数となっており,慢性閉塞性肺疾患症例がその44.6%,肺結核後遺症症例が32.4%,肺線維症症例が7.5%の順となっている.基礎疾患が安定している時期におけるこれらの慢性呼吸不全症例にみられる急性増悪の主たる誘因は各種の肺感染症であり,その予防のためには,患者本人および家族への教育指導も必要である.

鼎談

呼吸不全へのアプローチ

著者: 諏訪邦夫 ,   芳賀敏彦 ,   宮城征四郎

ページ範囲:P.668 - P.681

 宮城(司会) 本日は,「呼吸不全へのアプローチ」ということでお話を進めていきたいと思います.
 わが国では,呼吸不全というものが,きわめて難解な分野であるとの印象をもたれていますが,実はわかりやすくてとっつきやすいもので,ベッドサイドでありふれて起こる病態であり,それに対してある程度の知識があれば,かなりな程度マネージメントできるということがわかっていただけるような座談会にできたらと思っています.

理解のための10題

ページ範囲:P.682 - P.684

カラーグラフ 皮膚病変のみかたとらえ方

皮膚に発生する組織球系腫瘍病変

著者: 石川英一 ,   村上静幹

ページ範囲:P.686 - P.687

分類
 組織球系皮膚腫瘍は,皮膚に原発するものと,組織球の全身的増殖に伴い,皮膚にも発生するものとに分けられる.由来からは,組織球は間葉細胞由来,血液単球由来,リンパ節胸腺域由来に大別される.確定診断は生検皮膚の組織像によるが,組織球の識別は種々のマーカーによる検索でなされることが多い.

リンパ節疾患の臨床病理

Castleman病

著者: 片山勲

ページ範囲:P.696 - P.698

 Castleman病は,単発性のリンパ節腫大を主症状とし,それ以外には臨床的には無症状のことが多い.したがって,リンパ節生検なしには悪性リンパ腫と鑑別することはできない.

グラフ 消化管造影 基本テクニックとPitfall

胃(9)—Ⅱc型早期癌

著者: 西俣寿人 ,   西澤護

ページ範囲:P.700 - P.707

 西澤 今回はⅡc型早期癌についてお話を伺いたいと思います.
 早期癌の中で一番多いのは陥凹型の早期癌ですが,早期癌のⅡcの上に潰瘍ができればⅢ型,潰瘍が治癒してくるとⅢ+Ⅱc型あるいはⅡc+Ⅲ型,潰瘍がもっと小さくなって,ほとんど瘢痕になってくるとⅡc型になる.瘢痕のないⅡc型もありますが,われわれが普通診断する場合に一番多く経験するのは,いわゆるⅡc型早期癌だと思います.

MRIの臨床

頭部(1)

著者: 藤澤一朗

ページ範囲:P.708 - P.711

 頭部は比較的固定が容易なため,撮像に時間のかかるMRIのよい適応となり,初期の段階から多くの報告がされている.CTと異なりMRIは,①断層面が自由に選択できる,②骨からのアーチファクトがない,③造影剤を用いることなく血管系を描出できる,④副作用がない,などの利点を有している.従来から劣っているといわれてきた空間分解能に関しても,近年,高磁場を用いることにより大幅な改善がみられ,脳内の微細な構造・病変の描出も可能になった.今回は,正常例ならびに代表的な脳内病変のMRI像を呈示し,MRIの特徴を述べる.

演習

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.689 - P.695

心電図演習

以前より心雑音を指摘されていた71歳の男性が,最近,労作時胸部絞扼感が出現するようになり入院した.

著者: 白鳥健一

ページ範囲:P.713 - P.716

既往歴:特記するものなし.喫煙40本/日を30年間(5年前より中止)
家族歴:特になし.

講座 図解病態のしくみ 内分泌代謝疾患・14

高脂血症

著者: 松田文子 ,   葛谷健

ページ範囲:P.718 - P.726

 生体は食物から脂肪を消化吸収してエネルギー源とする.脂質は身体の構成素材とくに細胞膜の構成成分としても必須の物質である.ステロイドホルモンは脂質の一つであるコレステロールを素材として合成される.胆汁酸も同様である.燐脂質は細胞膜の構成成分として重要であるのみならず,細胞内のシグナル伝達機構をも担っていることがわかってきた.脂質は外から供給される外因性のもののみならず生体内でも一部合成される.脂質は単体では溶けにくいため,血漿内で運搬されるにはタンパクと結合し,溶けやすい形をとる必要がある.遊離脂肪酸はアルブミンと結合するが,コレステロールや中性脂肪(トリグリセリド),燐脂質はアポタンパクと複合体を形成し,リポタンパクとなり血液中を運搬される.高脂血症はこれらの脂質の供給,運搬,異化の過程に異常が起こり,血漿中の脂質のいずれかが増加したりバランスがくずれた状態である.

内科診療における心身医学的アプローチ

呼吸器疾患—気管支喘息,過換気症候群,神経性咳嗽,肺気腫

著者: 永田頌史 ,   木原廣美 ,   吾郷晋浩

ページ範囲:P.728 - P.736

 呼吸器系疾患の中には,身体的な側面からの治療だけでは当初の計画通りの治療効果があげられないが,それに心理・社会的な側面からの治療を加えると—bio-psycho-social approachを行うと,軽快または治癒せしめることが容易になる疾患がある.
 ここではそのような疾患として,まず気管支喘息,過換気症候群,神経性咳嗽を取りあげ,ついで器質的病変が明らかであるが心身両面より治療することによって軽快または進行を遅らせうる疾患として肺気腫を取りあげて略述する.

救急 図解・救命救急治療

止血と出血性ショック

著者: 渡辺千冬 ,   山本保博

ページ範囲:P.738 - P.741

止血
 外傷による出血に限定する.
 いうまでもないことであるが,重度外傷に対しては,短時間にかつ系統的に全身のチェックを行うことが必要であり,派手な外出血のみに気をとられてはならない.出血は常に明らかとは限らず,腹腔,後腹膜,胸腔などの出血の有無を推定すべきである.

検査

検査データをどう読むか(新連載)

著者: 竹中道子

ページ範囲:P.744 - P.747

 症例:38歳,女性.2週間前から感冒様症状と頭痛があり,4日前より会話が困難になり,歩行障害が出現,意識も低下したため近医を受診し,劇症肝炎,肝性昏睡の疑いで夜間に緊急入院した.

症例から学ぶ抗生物質の使い方

嫌気性菌による呼吸器感染症

著者: 高橋幸則 ,   北原光夫

ページ範囲:P.742 - P.743

症例 58歳,男性.38歳時に糖尿病の診断をうけて以来,インシュリンによる治療をうけていた(インスラタード20U,食事1,800 kcal).しかし,糖尿病の治療はうまくいっておらず,口渇をいやすためにビールを1日7〜8本飲むようになった.また,歯槽膿漏も出現してきたが放置されていた.昭和61年12月初めに発熱を認め,左胸痛が出現したので約1週後に入院となる。咳嗽は著明ではなかった.
 入院時には,左側胸部と背部に呼吸音の減弱と声音振盪の消失があった.胸部X線にて左胸水の貯留を認めた(約2l).

循環器疾患診療メモ

胸部X線による肺血流の読み方

著者: 高尾信廣 ,   山科章

ページ範囲:P.750 - P.751

 循環器疾患では肺うっ血や肺動脈の状態を単純胸部X線で評価する機会が多い.従ってそれを段階的かつ定量的に評価する方法は大切であると思われるので簡単に説明する.
 胸部X線を読む際に,肺血流分布つまり肺血管抵抗や肺静脈圧の要素と肺血流量の要素の2つに分けて考えるのが分かりやすい.

新薬情報

リドーラ錠〔スミスクライン藤沢〕—一般名:オーラノフィン—慢性関節リウマチ治療剤

著者: 清川重人 ,   水島裕

ページ範囲:P.748 - P.749

概略
 慢性関節リウマチ(RA)の薬物療法は,即効性の抗炎症剤と遅効性の寛解導入剤に大別されている.金製剤は関節の骨破壊性病変の進展を遅らせることが示され,RAの自然経過を抑える可能性が考えられている寛解導入剤である.しかし,これまで金療法に使用されている注射金剤は筋注投与であること,副作用が多いこと,ときに思わぬ重篤な副作用の発症をみることなどの難点がある.
 Smith Kline & French社は,経口投与が可能でかつ抗炎症作用を有する金化合物を探索し,1969年,毒性が少なく強力な抗関節炎作用をもつリドーラ(Ridaura)を見出した.リドーラは各種臨床試験より,注射金剤に比し有効性は変わらず,安全性に優れていることが認められている.注射金剤の適応は非ステロイド性抗炎症剤や理学療法などでコントロールできない進行性の活動性RAとされてきたが,リドーラによりRA発症早期から寛解導入療法が安全に行えるのではないかと期待されている.

一冊の本

「リウマチ入門」—アメリカリウマチ学会編,日本リウマチ学会訳・刊

著者: 佐々木智也

ページ範囲:P.727 - P.727

 筆者が大学を卒業してリウマチ病学を志した頃は,日本におけるリウマチ学の揺藍期であった.恩師三沢敬義先生は「リウマチを志した門下生は一人前の学者になれずに潰れた者が多い」と言われて,不肖の弟子の将来を危んで何かと心配して下さった程である.今日では信じられないような話であるが,それ程にリウマチは何もかも混沌としていた.その頃に新たにリウマチ病学を志す者にとって良いガイドブックは少く,B. I. ComroeがLea & Febiger社より1940年以降改訂を重ねつつ発行していった教科書が唯一の権威ある図書であった.同じ本は門下のJ. L. Hollander氏に引継がれ,1949年にArthritis and Allied conditions,4th Ed. が出版された.私が図書館で初めて手にしたのはこの第4版で,衝撃的な出会いであった.暇さえあれば図書館に通ってメモを取ったものである.ほぼ年を同じくして,1948年には英国のChurchill Livingstone社よりW. S. C. CopemanがTextbook of the Rheumatic Diseasesの初版を出した.その後Hollanderの教科書,Copemanの教科書として長く親しまれたもので,両者共に改訂を重ねて内容はさらに充実していった.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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