icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

medicina24巻5号

1987年05月発行

雑誌目次

今月の主題 内科医に必要な救急治療

理解のための10題

ページ範囲:P.892 - P.894

救急治療に必要な基本手技

バイタルサインの見方

著者: 藤井千穂

ページ範囲:P.762 - P.764

 Vital sign(生命徴候)とはすべての理学的所見が該当すると思われるが,通常は,呼吸,血圧,脈拍,体温の4項目を指している.さらに意識状態,顔貌,四肢の運動・体位,皮膚温・色調・発汗,静脈圧,尿量などが広義のバイタルサインといわれている.各項目について内科診断学の基本を熟知した上で,緊急時に患者を診たとき,異常なバイタルサインが何を物語っているかをとっさに判断し,すぐに正しい処置に移らなくてはならない.

気道確保

著者: 小濱啓次

ページ範囲:P.766 - P.767

 気道の確保は緊急処置において最も基本的に必要な処置であり,気道の適切な確保なしには適切な人工呼吸はあり得ない.この意味において心肺脳蘇生法においても最初に必要な処置となっている.
 以下に各種の気道確保の方法について述べるが,気道確保を必要とする病的状態は,異物,分泌物による気道閉塞の場合と,舌根沈下,呼吸抑制などによる気道確保が必要な場合とに分けることができる.ここでは,これらの各々について述べる.

人工呼吸

著者: 鈴木幸一郎

ページ範囲:P.768 - P.770

 人工呼吸の目的は,換気(ventilation)を維持して肺での酸素化(oxygenation)を保つことにあり,その成否は直接生死に関わる極めて重要な医療手技の一つである.特に救急医療の現場においては,あらゆる状況に対応できることが主要な責務であり,従っていろいろな人工呼吸法について習得しておく必要がある.

静脈路確保

著者: 田中茂

ページ範囲:P.772 - P.773

 静脈路確保は救急薬品や輸液,輸血の投与経路としてだけでなく,血行動態モニターや検査用血液採取経路としても必要である.本稿では,静脈路確保に必要な基本的事項について述べる.

症状を中心とした救急治療

ショック状態

著者: 平澤博之

ページ範囲:P.774 - P.775

ショックとは何か
 一般にショックとは血圧が下った状態ととらえられることが多く,例えば出血性ショックなどはその典型であろう.しかしショックの研究が進むにつれて,低血圧イコールショックというような単純な考えでは,現在行われているショックの治療は出来なくなってきている.
 ショックの病態生理の研究が進むにつれて,その研究は細胞レベルにまでおよび,結局ショックとは,「主要臓器への有効血流量が減少するため,組織の代謝が障害され,正常の細胞機能を維持出来なくなり,その細胞が形成している主要臓器の機能が障害される状態」ととらえるのが一番理解しやすい.いかなる理由で主要臓器への血流が減少するかについて,われわれは①循環血液量の減少に起因した心拍出量の低下,②心拍出量の低下による細胞膜NA-Kポンプ失調に起因した2次的細胞膨化(cell swelling)による毛細血管レベルでの血管内腔狭少化,③体内で産生された各種の液性因子(humoral mediator)による細胞障害,とくにcell swelling,の3つの機序を考えている1)

意識障害

著者: 西出和幸

ページ範囲:P.776 - P.777

基本的な考え方および注意点
 意識障害は救急医療の代表的な主訴の一つである.近年CT検査の普及によりその診断は容易となってきたが,CT検査で異常の認められない疾患や,また頭蓋内に病変をもたない原因疾患も数多い.従って「意識障害≒頭蓋内病変→CT検査」のような単純な思考では診断は困難である.また重症例では診断に平行して治療を関始することも重要である.この稿ではそれらの要点について第一線での診療を重視して略述する.
 まず初診時には,①診断に優先する治療法は何か?②頭蓋内病変か?③頭蓋内病変ならばその性質と局在は?④代謝・炎症性疾患では?⑤CT検査は有効か?⑥疾病か外傷か?(社会医学的必要性)⑦速やかに治療可能な疾患か?⑧手術適応は?専門医への紹介は?⑨単独の疾患・病態か?などについて留意する.

頭痛

著者: 篠原幸人

ページ範囲:P.778 - P.780

 生来,頭痛を経験したことがない人はほとんどいない.内科外来受信者の10~15%は主訴が頭痛であるという統計もあり,特に急性突発性頭痛の中には救急治療を要するものも多い.
 頭部に感じるいたみの感受部位は,頭蓋内では硬膜や脳底部の比較的太い動脈,静脈の一部,一部の脳神経系や頸髄神経であり,頭蓋外では頭皮,筋膜,筋,骨膜,動脈,末梢神経,粘膜などである.これらの部位に対する牽引,圧迫,ひずみ,炎症や血管の拡張,筋収縮などにより頭痛は生ずる.

痙攣

著者: 三井香児

ページ範囲:P.782 - P.785

基本的な考え方
 痙攣(convulsion)とは,筋肉の全身的または部分的な不随意収縮現象である.
 脳に器質的病変が確認されず,全身的にも特に異常所見がないものをてんかん(epilepsy),頭部外傷慢性期に発生するものを外傷性てんかん,それ以外のものを症候性てんかんあるいは単に痙攣と称する.

失神

著者: 上山昌史 ,   澤田祐介

ページ範囲:P.786 - P.788

基本的な考え方
 失神とは一過性の意識消失発作を意味し,脳循環において組織代謝に必要な酸素あるいは基質が不足した際に出現する.意識維持に必要な脳血流量は約20ml/100gbrain/minと考えられているが1),脳血流量低下のほか低酸素血症や低血糖も失神発作の原因となる.
 失神発作を主訴に来院した患者の治療においては以下の2点が重要である.第一は初診時において生命を脅かす基礎疾患(低血糖・hypovolemicshock,重症不整脈など)を見落とさず,適切な救急処置を講ずることであり,第二は突然死の危険性をもつhigh risk groupを抽出して診断治療を行うことである.

めまい

著者: 吉本裕

ページ範囲:P.790 - P.793

めまい急性期(発作期)の診断
 激しいめまいの急性期には患者は激しいめまいのために身動きができず,さらに悪心・嘔吐を伴うことがほとんどであり,詳しい問診や診察はできない.したがってまず要点のみを簡単に問診し,検査も必要最小限のものにとどめて,めまいに対して応急的な処置をとることになる.
 めまいの発作時に,最小限問診しておくべき事項は,①めまい発作時の状況,②めまいの性状,③経過,④原因あるいは誘因,⑤随伴症状-聴覚症状,自律神経症状,神経症状,心臓・循環器症状,⑥現在の状況,⑦既往疾患と治療内容などについてである.

精神症状

著者: 黒澤尚

ページ範囲:P.794 - P.796

精神症状の発生別にみた分類
 救急治療を要する精神症状をもつ症例を窓口別に分類すると以下のようになる1)
 1)精神科医と治療関係にあるものが急激に重篤な身体疾患を発症した症例(例:精神病院に入院中のうつ病者の吐血)

胸痛

著者: 東海林哲郎 ,   金子正光

ページ範囲:P.798 - P.799

 胸腔内には呼吸,循環系の重要臓器が存在するので,胸痛の原因には直接生死にかかわる疾患や病態が少なくない.また患者にとっても不安感の強い症状であるので的確かつ迅速な鑑別診断と処置が重要である.
 表に胸痛を来す主な疾患を挙げたが,胸腔内臓器のみならず,胸壁,腹部臓器の疾患や心臓神経症など心因性のものも含まれる.

不整脈

著者: 山本豊

ページ範囲:P.800 - P.801

基本的な考え方
 不整脈をみたならば,まず緊急治療を要する不整脈かどうかを判定する.頻拍性不整脈で,動悸以外に胸痛や呼吸困難を示すもの,血圧が90mmHg以下,特にショック状態を示すものは緊急治療を必要とする.徐拍性不整脈では,失神発作を繰り返すもの,R-R間隔が5秒以上を示すものが緊急治療の対象となる.このように,不整脈のみにとらわれず,患者の全身状態や基礎疾患を配慮しながら治療にあたることが重要である.

呼吸困難

著者: 滝口雅博

ページ範囲:P.802 - P.804

呼吸困難の定義
 呼吸困難とは自覚症状であり,努力をしないと呼吸が出来ないという不快感,苦痛を伴う呼吸飢餓感を意識しながら行う呼吸状態であり,主観的な表現である3-5)
 呼吸困難の発症機序は未だ明確ではないが,呼吸機構の内で行動性調節の果たす意義が注目されている.

腹痛

著者: 佐々木仁也

ページ範囲:P.806 - P.807

基本的な考え方
 1.問診,全身・腹部の診察.ルーチン緊急検査(血液算定,尿一般,胸・腹部単純X線写真撮影の組合わせ.可能なら血液生化学,超音波断層を加える)程度で迅速に診断
 2.必要ならば,これらを経時的に反復し,判断していく姿勢が大切

悪心,嘔吐

著者: 前川和彦

ページ範囲:P.808 - P.810

基本的な考え方
 1.悪心は多くの場合,嘔吐に先行するが,悪心を伴わない嘔吐もある(例:頭蓋内圧亢進を伴う病変).
 2.嘔吐中枢は延髄の迷走神経背側核近傍にあり,腹部や身体の他の部分から交感神経,迷走神経を介して(例:消化器疾患),中枢神経系からのより高位の部分からの(例:頭蓋内病変),第四脳室底にある化学受容体誘発帯から(例:アポモルヒネ,ジギタリスなど),インパルスを受け興奮する.

吐血・下血

著者: 若林剛 ,   相川直樹

ページ範囲:P.812 - P.813

 吐血・下血は一般に消化管出血によりおこる.出血が大量あるいは持続的であれば患者はショックに陥り,止血しなければ死に至る.吐血・下血を来した患者には,まず,出血量の推定を含め,ショックの有無を判定し,ショック状態であれば救命処置を開始する.同時に,出血部位と原因疾患を診断,できるかぎり保存的処置で止血を試みる1)

下痢

著者: 谷村仲一

ページ範囲:P.814 - P.816

基本的な考え方
 下痢はその発症形式と経過から,一カ月以上続くような慢性下痢と急性下痢に分けられるが,救急治療の対象となるのは後者の急性下痢である.また下痢は器質的原因疾患の有無から器質的下痢と機能的下痢に分類できるが,急性下痢の大部分は器質的下痢であり,急性腸炎の概念に含まれる.なかでも細菌やウイルスの感染による感染性腸炎が最も多い.この急性下痢の救急診療においては対症療法としての水と電解質の補充が治療上重要となるが,容易に脱水状態に陥りやすい幼児や老人においては循環不全の重症度をチェックする必要がある.

腰痛

著者: 星秀逸

ページ範囲:P.818 - P.819

 腰痛はいろいろな疾患によって惹起され,腰痛,坐骨神経痛などは日常語としてポピュラーである.とくに近年高齢化社会を迎え,腰痛を訴えて来院する患者も多く,日常診療をすすめていくうえで,専門のいかんを問わず避けて通ることができない課題である.

四肢運動障害

著者: 堤晴彦

ページ範囲:P.820 - P.821

 四肢運動障害とは,広義には運動失調,不随意運動,麻痺・筋力低下,筋骨格系の障害および疼痛に伴う運動制限などが含まれるが,本稿では麻痺を中心に概説することにする.

発熱

著者: 藤井千穂

ページ範囲:P.822 - P.824

基本的な考え方
 1)発熱は救急の訴えとして最も多く,扁桃腺炎などの上気道感染症が大半を占める.
 2)小児は体温調節中枢や体温調節機構の未熟,不安定性に加えて感染症に罹患しやすく,また脱水症に陥りやすいなどの特性のために発熱を来すことが多い.

発疹

著者: 西岡清

ページ範囲:P.826 - P.827

 救急外来を訪れる皮膚疾患の種類はそれ程多いものでなく,主な疾患を列挙すると表のごとき疾患が含まれる.

おもな救急疾患とその治療

脳梗塞

著者: 佐藤雅春

ページ範囲:P.828 - P.830

基本的な考え方
 脳動脈の閉塞による脳血流低下のために脳に虚血性壊死が起こったものが脳梗塞であり,中大脳動脈領域に好発する.その成因から脳血栓と脳塞栓に大別できる.すなわち,脳血栓は脳内動脈の動脈硬化により血栓が生じ血管閉塞が起こるものであり,日本人の脳梗塞の過半数を占める.一方,脳塞栓は他の部位に生じた栓子が血流とともに脳への灌流動脈へ運ばれ閉塞をきたすものである.この塞栓の由来は大部分が心臓で,弁膜あるいは心内膜疾患,不整脈,特に心房細動に起因する.なお脳塞栓は脳梗塞の約30%を占めるといわれているが,脳血栓と脳塞栓の区別は必ずしも明瞭ではなく,例えば頸部頸動脈のアテローム病変由来の栓子によるものは,両者の中間的性格を有し血栓塞栓と呼ぶことがあり,欧米ではこれによる脳梗塞が過半数を占める.なお,脳梗塞の発生を惹起する危険因子としては,飲酒,高血圧,心疾患,糖尿病,喫煙,経口避妊薬内服があげられる.

脳出血

著者: 金谷春之

ページ範囲:P.832 - P.834

基本的な考え方
 高血圧や動脈硬化の既往を有する人に,前駆症状なしに突然,脳内に発症するものである.

くも膜下出血

著者: 大和田隆 ,   中山賢司

ページ範囲:P.836 - P.837

 くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage,以下SAH)とは,くも膜下腔に出血をきたした状態で,その原因疾患は多く存在する.
 しかし,日常診療上,SAHは脳動脈瘤破裂と同義語的に用いられている.これはSAHの原因疾患の中で脳動脈瘤破裂によるものが頻度的に多く(約70%),かつ最も生命の危険性を有しているからである(表1).

脳脊髄膜炎

著者: 小栗顕二

ページ範囲:P.838 - P.840

本疾患群の概要
 脳脊髄膜炎は微生物などによっておこる脳および脊髄周囲のくも膜と軟膜の炎症である.
 救急外来で遭遇する種々の内科的疾患や症候の中でも急性脳脊髄膜炎ほど症状と臨床検査の両面から迅速かつ的確な診断を要するものは少ない.診断の遅れが精神神経学的な後遺症や死亡率の増加につながるからで,その点で内科的救急疾患の筆頭である.

心筋梗塞

著者: 上嶋権兵衛

ページ範囲:P.842 - P.844

 心筋梗塞は発症早期の致命的不整脈,心筋壊死に伴う心破裂,心原性ショック,心不全など重篤な合併症により致命率が高く,幸いにして急性期の合併症を免れても,慢性期の心予備能低下を来すことが多く,心筋梗塞発症予防と同時に救急治療の良否が予後を大きく左右する.

狭心症

著者: 大江透

ページ範囲:P.846 - P.847

 狭心症は心筋の一過性の虚血により生ずる特有な胸部不快感を主症状とする臨床症候群である.心筋の一過性虚血は,心筋への酸素の供給が需要においつかない時に起こる.心筋の酸素需要(酸素消費)は心拍数と収縮期血圧に依存している.一方,心筋への酸素供給を決定しているのは冠血流である.正常では,冠血流は心筋の酸素需要に応じて増加し狭心症は起こらない.しかし,冠状動脈の器質的狭窄が存在したり,冠状動脈にスパスムが起こると冠血流が減少し,狭心症が起こる.
 狭心症は,通常,1)心筋の酸素消費量が増加する場合におこる労作狭心症,2)心筋の酸素消費量の増加とは無関係に起こる安静狭心症,に分けられる.

喘息

著者: 山内教宏

ページ範囲:P.848 - P.849

 気管支喘息は,①気管支平滑筋の収縮,②気道分泌の亢進と粘液栓の形成,③気管支粘膜の浮腫と腫脹により,発作性の呼吸困難,喘鳴,咳嗽,喀痰などの症状をきたす疾患である.喘息発作の重篤度は自・他覚症状,血液ガス所見,薬物に対する反応性などから表のごとく分類される1).また,その誘因としては,①アレルギー反応(アレルゲンの吸入や摂取),②気道感染,刺激性ガスの吸入,運動や心理的な刺激などがある.
 喘息発作は夜間,特に明け方に多いことから,頻度の多い救急疾患の1つで,われわれの施設でも全救急患者の約8%を占めている.喘息患者の多く(94%)は帰宅可能な一次救急患者であるが,入院治療が必要な二次救急患者も5%,救命救急処置が必要な三次救急患者も1%ある.

CO2ナルコーシス

著者: 青野允

ページ範囲:P.850 - P.852

CO2ナルコーシスとは
 慢性的低肺換気を基礎疾患に有し,呼吸性アシドーシスの程度がきわめて強く,それが意識障害を伴う中枢神経症状をひきおこしている場合を「CO2ナルコーシス」という.原則としてハイポキシアとは直接的には無関係である.しかしCO2ナルコーシスは,換気不全があるためにだいたいにおいてhypercapniaと同時にhypoxemiaが存在している.

食道静脈瘤破裂

著者: 吉井宏 ,   山本修三

ページ範囲:P.854 - P.855

 食道静脈瘤は門脈圧亢進症の一所見であるが,その破綻による出血は突発し,大量で容易にショックに陥る致命的なものも多い.また患者の大半は肝硬変などの肝障害を伴うため,出血を契機に肝不全を引き起こすこともしばしばあり,さらに出血傾向,多臓器不全が続発してそれらの治療に難渋することも少なくない.このようにrisk fac-torが多いため,消化管出血の中でもとくに食道静脈瘤出血の患者の予後は不良であり,その救命には迅速かつ的確な診断,初期治療が要求される.
 治療上重要なポイントとして,とくに以下に示す事項に留意しなければならない.

胃・十二指腸潰瘍穿孔

著者: 寺田浩明 ,   田伏久之

ページ範囲:P.856 - P.857

基本的な考え方
 胃・十二指腸潰瘍穿孔は急性腹症における代表的な疾患であり,潰瘍のもっとも重篤な合併症の一つである.化学療法の発達や術前術後管理の進歩により死亡率は低下しているが,高齢者や全身衰弱の著しい者に発症した場合,その予後は不良である.診断は潰瘍の既往に加え突発する激しい腹痛,腹膜刺激症状の存在,腹腔内遊離ガス像の証明によりなされる.穿孔に伴い腹膜炎を発症し,消化管粘膜,腹膜,腹腔内などに多量の血漿成分が貯留するため,脱水や低蛋白血症が進行する.さらに当初は低い腹腔内細菌証明率も経過とともに増加し,ショック,DIC,敗血症などの重篤な合併症を併発する.治療の原則は迅速な外科的処置であるが,これに並行して脱水の是正,各種合併症の予防・治療などの適切な全身管理が必要である.

イレウス

著者: 横尾直樹 ,   小林国男

ページ範囲:P.858 - P.859

 イレウスは,腹痛,悪心・嘔吐,腹部膨満,排便・排ガスの停止を主徴とする,急性腹症の代表的な疾患のひとつであり,しかもその種類,原因,閉塞部位により治療方針が異なるため,これらの点を明らかにすることが急務となる.もとより,イレウスの診断は,患者の病歴,全身所見,腹部所見および腹部X線所見を中心とする諸検査成績の総合的判断の下になされるわけであるが,とりわけ,X線所見は,早期診断上最も重要なものであるばかりでなく,閉塞部位の判定,鑑別診断上も極めて有力な情報を提供する.以下,イレウスの診断と治療について簡述する.

肝性昏睡

著者: 神納光一郎

ページ範囲:P.860 - P.861

基本的な考え方
 肝性昏睡とは,肝機能不全によって引き起こされた意識障害を主とする精神神経症状をいい,必ずしも昏睡とは限らない.基本的には肝の解毒機能の障害による内因性の中毒と考えることができる.すなわち肝機能不全の原因は多岐にわたっているが,治療の基本的な考え方としては,有害物質を除去し症状の改善を図るとともに,対症療法や合併症の予防・治療を行いつつ,肝細胞の再生・肝機能の回復を待つ.

糖尿病性昏睡

著者: 田口治義 ,   大谷美奈子

ページ範囲:P.862 - P.863

基本的な考え方
 いかなる病態もその原因を明確にして,それを取り除くことが治療の基本である.しかし意識障害患者が運び込まれた時は,気道確保などの救命処置が優先される必要がある.同時に鑑別診断を実施し,糖尿病性昏睡と診断されれば,病態別に適切な治療を開始する.糖尿病性昏睡には表に示すような病態があるが,他の合併症に起因する昏睡(脳血管障害,肝性,尿毒性など)の存在も念頭におかなければならない.

家庭用品による中毒

著者: 鵜飼卓

ページ範囲:P.864 - P.865

基本的な考え方
 一般家庭用化学物質による中毒は,2歳以下の幼少児の不慮の事故によって生ずるものが圧倒的に多い.そしてその大半はほんの少しかじっただけとか,なめた程度なので,たとえ有害な化学物質であるにせよ重篤な中毒症状を来すことは稀である.しかし,自殺企図でトイレ用洗剤を嚥下したり,ジュースの空き瓶などに殺虫剤や石油製品などを小分けしたものを誤飲したりすれば生命を脅かす重症中毒になることもある.
 一般的にどのような家庭用品が中毒時に問題となりうるかを知ることは臨床医にとって重要であるが,家庭用品は種類が多いばかりでなく,メーカーや取扱店も大小さまざまで,商品名から組成や化学物質の毒性を調査するのに困難なことがある(表).

食中毒

著者: 山本保博

ページ範囲:P.866 - P.867

 食物に付着し増殖した細菌により,あるいは細菌の産生毒素を食物とともに摂取することで発症する急性胃腸炎や麻痺性神経疾患をいう.飲食店,学校,事業所などで集団発生し,年間3〜4万人前後とされている.また輸入感染症として腸炎ビブリオも増加傾向にある.診断は発熱,嘔吐,腹痛,下痢で発症するが,小児では脱水を合併しやすく重篤になりやすい1).治療方針は絶食とし,回復とともに流動食から開始する.脱水・電解質異常に対しては十分な水分・電解質量を点摘静注する.下痢が激しいときは注意する.抗生物質投与は起因菌の分離同定を待って行うことが望ましい.

溺水

著者: 岩月尚文

ページ範囲:P.868 - P.870

 溺死とは,基本的には水(海水・淡水)による気道閉塞または吸引による窒息死であると考えられる.一方,肺内にほとんど水を吸引していない死亡例が10〜15%に見られることより,冷水につかったことによる神経性反射からの喉頭痙攣による窒息,もっと強力な反射による心停止,呼吸停止による死も関与していると考えられる.いずれにしろ,基本的病態は強い低酸素血症である.
 心停止後40分たった溺水者に対し心肺蘇生を行い回復した報告があるので1),溺水は他の心停止とは異なった状況にあると考えられ,決してあきらめずに蘇生術を最低1時間は行う必要がある.

異物誤飲

著者: 久保山一敏 ,   奥憲一 ,   吉永和正 ,   石田詔治

ページ範囲:P.872 - P.874

 異物誤飲はあらゆる年齢層におこりうる疾患で,臨床上しばしば遭遇する.食道内異物はただちに生命に脅威となることは少ないが,気道内異物はすみやかに適切な処置を講じなければ致命的となりうる.本邦では異物による気道閉塞で,乳児と老人を中心として年間およそ2,000人が死亡しており,黙視できない数字となっている.本稿では気道内異物について治療法を中心として述べる.

熱射病

著者: 八幡孝平 ,   吉岡敏治 ,   杉本侃

ページ範囲:P.876 - P.877

 熱中症は重症度に応じて熱痙攣,熱疲労(日射病),熱射病に分類される.熱痙攣は著しい発汗に対して水だけの補給に伴う電解質異常によって生じる.熱疲労は発汗,体温上昇による末梢血管拡張の結果,十分な組織血流が得られなくなる相対的な循環血液量の低下状態であるが,昏睡に至ることはなく,体温は39℃以下である.この段階の熱中症は適切な治療(涼しい所での休息,水分・塩分の摂取)で回復する.
 これに対して熱射病は視床下部の体温調節中枢や汗腺の機能も衰退した最重症の病態である.昏睡状態で発汗は減少し,体温は上昇し続け,40℃を越える.体温が高いほど死亡率は高く,高熱により細胞・組織が障害され,さまざまな合併症や後遺症が認められる.熱射病は早期診断と早期治療が極めて重要でかつ全身管理の必要な重篤な病態である.

外傷患者の治療

著者: 加来信雄

ページ範囲:P.878 - P.880

基本的な考え方
 外傷患者を治療するに当たり,1)生命に及ぼす緊急度,2)生体に及ぼす重篤度について考慮しなければならない.緊急度には,緊急処置をしなければ数分以内に死亡するもの,数時間以内に死亡するものがあり,前者は緊張性気胸,後者は肝損傷がモデルになる.これを重篤度からみると,前者はタイミングよく胸腔ドレナージが施行されれば後日に問題を残すことはないが,後者は術後に肝不全が起こり血漿交換をしなければならなくなったりする.つまり,外傷患者に対する緊急度および重篤度の判断は外傷患者の初療において最も重要である.

座談会

救急医療あれこれ—注意すべきこと,困ったこと

著者: 木村政良 ,   三井香児 ,   上嶋権兵衛 ,   小濱啓次

ページ範囲:P.882 - P.890

 小濱(司会) 救急医療は24時間医療で,夜間,休・祭日とかの人のいない,悪い状況下でも診療しなければならない.しかも,子供から大人,軽症から重症の患者まで,種々雑多の患者が来るわけです.そういう意味で,救急医療は難しい領域だと思っているのですが,今日は救急診療の各々の領域でご専門の先生方にお集まりいただき,救急医療の神髄,ポイントをお聞かせ願えたらと思います.
 まず最初に救急診療をする時の心構えというか,注意点から話を進めたいと思いますが,いかがでしょうか.

対談

医療認知心理学

著者: ,   福井次矢

ページ範囲:P.938 - P.947

医療認知心理学とは?
 福井 Medical Cognitive Psychology(医療認知心理学)という新しい分野について,お話を伺いたいと思いますが,まず医療認知心理学とはどういうものなのでしょうか?
 Elstein 医療認知心理学は医師の思考過程を心理学的手法,原理を用いて研究する分野です.従来の認知心理学における研究は,大学生や子供を対象にしてその思考過程や,発達心理を研究する比較的簡単なものでしたが,さまざまな分野のエキスパートの思考・学習過程についてはほとんど研究されていませんでした.とくに医療の分野で,医師が疾病に関して持っている知識と,実際に行われる診療行為が明確に区別されて研究されては来ませんでした.

カラーグラフ 皮膚病変のみかたとらえ方

全身性エリテマトーデスにみられる皮膚血管病変

著者: 石川英一 ,   石川治

ページ範囲:P.896 - P.897

 皮膚血管病変の診断学的意義 全身性エリテマトーデス(以下SLE)の重症例をどのような基準で判定するかにはさまざまな見解があると思われるが,中枢神経,呼吸器,消化器などの内臓血管病変を合併したSLEが重症例であることは異論のないところであろう.
 当科SLE患者のうち,記載十分な43例を統計学的に解析した結果,内臓血管病変を有する患者群では,持たない群に比し皮膚血管病変の発生頻度が有意に高かった.すなわち,医師が本症患者の皮膚血管病変の臨床を熟知することはSLEの重症例を考える際に大いに参考となると思われる.

グラフ 消化管造影 基本テクニックとPitfall

胃(10)—Ⅱc類似進行癌

著者: 西俣寿人 ,   西澤護

ページ範囲:P.900 - P.905

 西澤 Borrmann型ではなく早期癌に似た進行癌というのがあって,そのほとんどがⅡcによく似た病変でⅡc類似進行癌といわれております.これはⅡcの早期癌との鑑別も難しいし,また,見落とすと進行癌ですから,すぐにどんどん進んでいってしまうという点で注意しなくてはならないと思います.
 日頃の経験では胃の上部のほうが見落としやすいような気がします.この症例もルーチン検査で見落としてしまったのですが,チェックする場合の注意点はいかがでしょうか.

MRIの臨床

頭部(2)—顔面のMR

著者: 中野善久

ページ範囲:P.906 - P.909

 中枢神経系とくに脳におけるMRの有用性はすでに確立しているが,脳以外の頭部,顔面も動きのない臓器として,中枢神経系と同様にMRのよい適応となる.とくに眼窩,耳下腺のように体表近くに位置する臓器に対して,サーフェイスコイルの有用性が期待されている.本稿では脳以外の頭部,顔面のMRの有用性について,症例を中心に検討する.

演習 心電図演習

50歳の男性(青果商)が,突然息苦しさと胸部圧迫感を訴えて,来院した.

著者: 石村孝夫

ページ範囲:P.911 - P.914

 既往歴:特記するものなし.喫煙1日40本を25年間(4年前に中止).
 家族歴:母,心臓が悪いと言われているが詳細不明.

講座 図解病態のしくみ 内分泌代謝疾患・15

低血糖症

著者: 坂本美一

ページ範囲:P.916 - P.923

概念
 低血糖症は疾患名ではなく,低血糖に随伴して起こる臨床的な症状をいう.低血糖(hypoglycemia)は一般に血糖値60mg/dl以下の絶対的低血糖と,血糖値が60mg/dl以上でも症候を示す相対的低血糖がある.症候的には交感神経刺激症状とneuroglycopeniaがある.
 成人における低血糖の分類は臨床的には主に,①空腹時低血糖,②反応性低血糖,③外因性低血糖に分けられる(表1).また病因的に分類すると,①器質的疾患によるもの,②機能的な原因によるもの,③人為的原因によるもの,④自己免疫性によるものに分けられる.

内科診療における心身医学的アプローチ

消化器疾患(1)—胃・十二指腸潰瘍,ダンピング症候群

著者: 川上澄

ページ範囲:P.924 - P.930

 心身医学(Psychosomatic medicine,PSM)は,現代医学の身体的な病変ばかりを追求し,疾患(病気)を持った患者(病人)を診ない,身体的アプローチ一辺倒の医療の反省として生まれて来たものである1)
 心身医学が対象とする患者のことを心身症(Psychosomatic Disease,PSD)と言うが,これは「身体症状を主として訴えるが,その診断や治療に心理・社会的因子あるいは性格的因子についての配慮が,特に重要な意味を持つ症例(病態)」と定義されているように,疾患単位ではない.すなわち,心身症とはこの症例は心身両面から診療が必要な症例である,つまり心身症状態(Psychosomatic condition)にある,ということを示す注意書きなのである2)

症例から学ぶ抗生物質の使い方

院内感染の肺炎の診断

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.932 - P.933

 症例 75歳,男性.長年適切にコントロールされていない高血圧があり,喫煙歴もあり,2週前に脳梗塞の診断で入院した.右半身麻痺があり,嚥下困難を伴っているために,経鼻栄養を1週前に開始した.その後,3日前から発熱を認め,肺野にラ音を聴取した.また胸部X線に陰影を認めるので,コンサルテーションとなった.

循環器疾患診療メモ

不整脈原性右室異形成

著者: 山科章 ,   高尾信廣

ページ範囲:P.934 - P.936

 不整脈原性右室異形成 arrythmogenic right ventricular dysplasia(ARVD)は1978年にFontaneら1)により提唱された原因不明の疾患単位であり,右室起源の心室頻拍(VT),右室に限局した心筋病変すなわち右室の拡大,壁運動異常,右室壁への脂肪浸潤をその特徴としている.本疾患は比較的稀な疾患であり,その病因,病態,治療法,予後などに関して不明な点が多いが,その臨床的特徴を中心に解説する.

一冊の本

「ノーベル賞の光と陰」—科学朝日編,朝日新聞社,1981年

著者: 水島裕

ページ範囲:P.931 - P.931

 少しキザであったらお許し願いたいが,私はノーベル賞や文化勲章を比較的身近なものに感じている.私の父や叔父も文化勲章を受章したし,私個人,多くの同章受章者の教えを受けた.また,ノーベル賞の栄誉に輝いた何人かの人も,個人的によく知っている.それで,なんとなく目に止まった「ノーベル賞の光と陰」を一読し,ノーベル賞をもらった人々とはいったいどんな人達であるかを垣間見ることにした.
 この本は科学朝日に連載したものをまとめたもので,肩が凝らずに読めるものである.学問的な記載も多いが,受賞についてlucky,unluckyであったこと,思惑や政治がからんだ例,実際に仕事をした人ではなくボスが受賞したなど,十分起こりそうなこと,また突飛なこと,すなわち本賞の光と陰の部分を,一方ではおもしろおかしく,他方ではかなり痛烈な批判をもって書いてある.ノーベル賞は現在のところ世界最高の賞であることから,その受賞には学問あるいは業績そのものの他,いろいろの問題,中には醜い競争があるのは当然で,このような賞は学問を害するもの,あるいは政治を巻き込むものとして廃止すべきとも読める事実,言い回しがある.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

60巻13号(2023年12月発行)

特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療

60巻12号(2023年11月発行)

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!

60巻11号(2023年10月発行)

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集

60巻10号(2023年9月発行)

特集 ミミッカー症例からいかに学ぶか

60巻9号(2023年8月発行)

特集 症例から読み解く—高齢者診療ステップアップ

60巻8号(2023年7月発行)

特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療

60巻7号(2023年6月発行)

特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて

60巻6号(2023年5月発行)

特集 Common diseaseの処方箋ファイル—臨床経過から学ぶ20症例

60巻5号(2023年4月発行)

特集 臨床医からみたPOCT

60巻4号(2023年4月発行)

増刊号 探求!マイナーエマージェンシー

60巻3号(2023年3月発行)

特集 令和の脳卒中ディベート10番勝負—脳卒中治療ガイドライン2021とその先を識る

60巻2号(2023年2月発行)

特集 慢性疾患診療のお悩みポイントまとめました—高血圧からヘルスメンテナンスまで

60巻1号(2023年1月発行)

特集 10年前の常識は非常識!?—イマドキ消化器診療にアップデート

59巻13号(2022年12月発行)

特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド

59巻12号(2022年11月発行)

特集 避けて通れない心不全診療—総合内科力・循環器力を鍛えよう!

59巻11号(2022年10月発行)

増大号特集 これからもスタンダード!—Quality Indicatorの診療への実装—生活習慣病を中心に

59巻10号(2022年9月発行)

特集 ちょっと待って,その痛み大丈夫?—“見逃してはいけない痛み”への安全なアプローチ

59巻9号(2022年8月発行)

特集 不安を自信に変える心電図トレーニング—専門医のtipsを詰め込んだ50問

59巻8号(2022年7月発行)

特集 日常診療に潜む臨床検査のピットフォールを回避せよ

59巻7号(2022年6月発行)

特集 抗菌薬の使い方—敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る

59巻6号(2022年5月発行)

特集 ジェネラリストの羅針盤—医学部では教わらなかった28のクエスチョン

59巻5号(2022年4月発行)

特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー

59巻4号(2022年4月発行)

増刊号 フィジカル大全

59巻3号(2022年3月発行)

特集 成人が必要とするワクチン—生涯を通した予防接種の重要性

59巻2号(2022年2月発行)

特集 意外と知らない? 外用薬・自己注射薬—外来診療での適“剤”適所

59巻1号(2022年1月発行)

特集 クリニカルクエスチョンで学ぶ糖尿病治療薬—糖尿病治療の新しい潮流

56巻13号(2019年12月発行)

特集 プライマリ・ケアのための—ポリファーマシー「超」整理法

56巻12号(2019年11月発行)

特集 内科医が押さえておくべき—検査の考えかたと落とし穴

56巻11号(2019年10月発行)

特集 不明熱を不明にしないために—実践から考えるケーススタディ

56巻10号(2019年9月発行)

特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療

56巻9号(2019年8月発行)

特集 みんなが知っておきたい透析診療—透析のキホンと患者の診かた

56巻8号(2019年7月発行)

特集 一歩踏み込んだ—内科エマージェンシーのトリセツ

56巻7号(2019年6月発行)

特集 抗菌薬をアップデートせよ!—耐性菌に立ち向かう! 適正化の手法から新薬の使い分けまで

56巻6号(2019年5月発行)

特集 糖尿病診療の“Q”—現場の疑問に答えます

56巻5号(2019年4月発行)

特集 しまった!日常診療のリアルから学ぶ—エラー症例問題集

56巻4号(2019年4月発行)

増刊号 一人でも慌てない!—「こんなときどうする?」の処方箋85

56巻3号(2019年3月発行)

特集 TPOで読み解く心電図

56巻2号(2019年2月発行)

特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?

56巻1号(2019年1月発行)

特集 枠組みとケースから考える—消化器薬の選び方・使い方

55巻13号(2018年12月発行)

特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで

55巻12号(2018年11月発行)

特集 内科医のための「ちょいあて」エコー—POCUSのススメ

55巻11号(2018年10月発行)

特集 どんとこい! 内科医が支える—エンド・オブ・ライフ

55巻10号(2018年9月発行)

特集 クリティカル・ケアを極める—一歩進んだ総合内科医を目指して

55巻9号(2018年8月発行)

特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール

55巻8号(2018年7月発行)

特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング

55巻7号(2018年6月発行)

特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質

55巻6号(2018年5月発行)

特集 プロブレムから学ぶ感染症診療—すぐに役立つ厳選シナリオ30選

55巻5号(2018年4月発行)

特集 明日のために解くべし!—総合内科問題集

55巻4号(2018年4月発行)

増刊号 プライマリ・ケアでおさえておきたい—重要薬・頻用薬

55巻3号(2018年3月発行)

特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方

55巻2号(2018年2月発行)

特集 —デキる内科医の—神経内科コンサルト

55巻1号(2018年1月発行)

特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる

icon up
あなたは医療従事者ですか?