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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻5号

1987年05月発行

文献概要

講座 内科診療における心身医学的アプローチ

消化器疾患(1)—胃・十二指腸潰瘍,ダンピング症候群

著者: 川上澄12

所属機関: 1弘前大学教育学部・看護学科(内科) 2弘前大学教育学部・第1内科

ページ範囲:P.924 - P.930

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 心身医学(Psychosomatic medicine,PSM)は,現代医学の身体的な病変ばかりを追求し,疾患(病気)を持った患者(病人)を診ない,身体的アプローチ一辺倒の医療の反省として生まれて来たものである1)
 心身医学が対象とする患者のことを心身症(Psychosomatic Disease,PSD)と言うが,これは「身体症状を主として訴えるが,その診断や治療に心理・社会的因子あるいは性格的因子についての配慮が,特に重要な意味を持つ症例(病態)」と定義されているように,疾患単位ではない.すなわち,心身症とはこの症例は心身両面から診療が必要な症例である,つまり心身症状態(Psychosomatic condition)にある,ということを示す注意書きなのである2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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