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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻6号

1987年06月発行

文献概要

今月の主題 循環器疾患の画像診断 方法

MRI法の現況

著者: 増田善昭1

所属機関: 1千葉大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.1024 - P.1028

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 陽子数,中性子数のいずれか,または,両方が奇数の原子核,例えば,1H,13C,14N,23Na,31Pは静磁場の中でそれぞれの核種に特有な核磁気回転比を有する小磁石として働き,外部から与えられた共鳴周波数を持つ電磁波を吸収し,励起状態となり,この状態で電磁波を切ると逆にその周波数を持った電磁波を放出する.これをNMR(nuclear magnetic resonance)現象といい,この現象を利用して対象物の断層像を得る方法がMRI(magnetic resonance imaging)である.
 MRIは現在のところ,主として生体内感度の最も大きな1H(プロトン)を対象核種としている.X線CTでは対象となる物質のX線透過度によって画像が形成されるのであるが,プロトンMRIではプロトン密度,縦緩和時間(T1),横緩和時間(T2),対象物の運動の4つの因子によって規定されている.これがMRIがX線CTに比較し複雑な理由であり,また,撮像条件(パルス系列)により画像が異なる理由である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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