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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻6号

1987年06月発行

今月の主題 循環器疾患の画像診断

各論

僧帽弁逸脱

著者: 吉田清1

所属機関: 1神戸市立中央市民病院・循環器センター内科

ページ範囲:P.1038 - P.1045

文献概要

 僧帽弁逸脱とは,僧帽弁が収縮期に左房側に膨隆,翻転する状態を指す.したがって,その病態はさまざまであり,基礎疾患に付随した僧帽弁逸脱もあるが,多くは他に認むべき疾患の無いもの(特発性)である.僧帽弁逸脱はmitral complexのどのレベルの異常によっても起こりうる.すなわち,弁尖自体の異常のみならず,腱索の延長・断裂や乳頭筋の異常などでも起こりうる.
 僧帽弁逸脱という概念の発展は,心エコー図とともに歩んできたといっても過言ではない.それは,心エコー図とくに断層心エコー図によれば,僧帽弁の形態的異常を直接的に詳細に観察しうるからである.さらに最近では,超音波ドプラ法により,僧帽弁逸脱に伴う僧帽弁逆流jetを明瞭にとらえることが可能となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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